Proton VPNには140か国以上・20,000台以上のサーバーがあります。「どのサーバーを選べばいいかわからない」という方は多いと思います。
実は、用途ごとに最適なサーバーの選び方は異なります。速度を優先するなら地理的に近い低負荷サーバー、ストリーミングなら専用の対応サーバー、P2PならP2P最適化サーバー、最大のプライバシー保護が必要ならSecure Coreというように、目的に合わせた選択があります。
この記事では、サーバーの種類と見方を整理した上で、速度・ストリーミング・P2P・プライバシー・日本国内など、用途別のおすすめサーバーの選び方を解説します。
サーバーの種類と表示の見方
Proton VPNのアプリでサーバー一覧を表示すると、各サーバーにアイコンや色分けで種類が示されています。まずこの表示の見方を理解しておくと、選択がスムーズになります。
サーバーの種類
| 種類 | アイコン | 内容 |
|---|---|---|
| Freeサーバー | 「Free」ラベル | 無料プランで使えるサーバー |
| Plusサーバー | 「Plus」または無印 | 有料プラン専用の高速サーバー |
| Secure Coreサーバー | 二重矢印または盾アイコン | 二重VPN経由の高プライバシーサーバー |
| P2Pサーバー | ⇄(双方向矢印)アイコン | P2P・トレント最適化サーバー |
| Torサーバー | 玉ねぎ(Tor)アイコン | Torネットワーク経由でアクセスできるサーバー |
| Streamingサーバー | 再生ボタンアイコン | 動画ストリーミング対応サーバー |
サーバー負荷(Load)の表示
各サーバー名の横には負荷が数値(%)または色付きのバーで表示されています。この負荷はそのサーバーを現在使っているユーザーの割合を示しています。一般的に75%以下が快適な範囲とされており、それ以上になると速度が低下しやすくなります。


サーバー名の読み方
サーバー名は「国コード#番号」の形式になっています。たとえば「JP#1」は日本のサーバー1番、「NL#5」はオランダのサーバー5番を意味します。同じ国でも複数のサーバーがあるため、1つが混雑していれば別のサーバー番号を試せます。

接続で自動選択する(基本)
用途が「日常的なプライバシー保護・セキュリティ確保」であれば、ホーム画面の接続ボタンをタップするだけで最適なサーバーに自動接続されます。

接続はユーザーの現在地・各サーバーの負荷・レスポンス速度などを総合的に判断して最速のサーバーを選択します。特定の用途や国への接続が不要な場合は接続が最もシンプルで効率的な方法です。
ただし、接続は純粋な速度を優先するため、ストリーミング・P2P・最大プライバシー保護といった特定の用途には最適化されていません。用途に応じて手動でサーバーを選ぶ必要があります。
Androidアプリでは、有料のプランで設定 → 接続設定(Connection)→「デフォルト接続」から、接続時に優先する国や接続タイプを指定することもできます。



速度を最大化するサーバーの選び方
地理的距離が最重要
VPN速度に最も影響する要因は地理的な距離です。VPN接続はデータが自分のデバイス→VPNサーバー→目的のサービスという経路を通るため、サーバーが物理的に遠いほどレイテンシ(遅延)が増えます。
日本国内からVPNを使う場合、最速を求めるなら日本のサーバー(JP#〇〇)に接続するのが基本です。日本のPlusサーバーは最大10Gbpsに対応しており、接続後もほぼ元の回線速度を維持できます。
特定の国のコンテンツにアクセスする必要がない限り、地理的に近い国のサーバーを選ぶのが速度面では最適です。アジア圏では日本・シンガポール・韓国が近い選択肢になります。
最近のテストでは、WireGuardを使用した場合に近距離サーバーで元の回線速度の85〜90%を維持できることが確認されており、VPN特有の速度低下を最小限に抑えられます。
サーバー負荷(Load)を確認する
同じ国・同じエリアのサーバーが複数ある場合は、負荷(Load)が低いサーバーを選ぶと速度が安定します。
目安として、負荷75%以上のサーバーは混雑しているため避けることをおすすめします。負荷が低いサーバー(25%以下)を選ぶと、安定した高速接続が期待できます。
アプリのサーバー一覧では国を展開することで個別のサーバー一覧が表示されます。ここで各サーバーの現在の負荷を確認しながら選択できます。
プロトコルの選択も速度に影響する
同じサーバーでも、使用するプロトコルによって速度に差が出ます。
一般的にWireGuardが最も速いプロトコルであり、WireGuardとOpenVPN両方においてUDPはTCPより速いという特性があります。
設定 → 接続 → プロトコルで「スマート(Smart)」を選択すると自動で最適なプロトコルが選ばれます。手動で選ぶ場合はWireGuardを最初に試してみてください。
1.Proton VPNアプリの「設定(Settings)」タブをタップします

2.「プロトコル(Protocol)」をタップします

3.別のプロトコルを選択します

VPN Acceleratorはデフォルトで全プランに有効になっており、遠距離サーバーへの接続時などに速度を大幅に改善します。特別な設定は不要です。
用途別サーバーの選び方
ストリーミング(Netflix・Disney+など)
NetflixやDisney+などの動画ストリーミングサービスは、VPN経由のアクセスを検出してブロックすることがあります。Proton VPN Plusにはストリーミングに最適化された専用サーバーがあり、これを使うことで安定したアクセスが期待できます。
ストリーミングサーバーの見つけ方(Android)
- 国タブを開きます
- 「Streaming」フィルタータブをタップします
- 視聴したいサービスが対応している国を選んで接続します
または、国を展開してサーバー一覧の中から再生ボタンアイコンが付いたサーバーを選択します。
主要サービスと対応国の目安
Netflix USを視聴したい場合は米国のStreamingサーバーに、Netflix JPを日本のStreamingサーバーに、BBC iPlayerはイギリスのStreamingサーバーに、Disney+は米国または各国のStreamingサーバーに接続します。
速度面では、ストリーミングサーバーの中から負荷が低く物理的に近いものを選ぶのがおすすめです。4KのHDR動画をスムーズに視聴するには25Mbps以上の実効速度が必要です。日本からであれば米国・東アジアのサーバーが比較的安定しています。
P2P・トレント
P2Pファイル共有・BitTorrentを使う場合は、P2P最適化サーバーへの接続が推奨されます。VPN PlusとProton Unlimitedのユーザーは全サーバーでトレントが使えますが、P2Pに最適化されたサーバーはアプリ内でP2Pアイコン(双方向矢印)で表示されています。
P2Pサーバーの見つけ方(Android)
- 国タブを開きます
- 「P2P」フィルタータブをタップします
- P2Pサーバーのある国(オランダ・スイス・アイスランドなど)を選んで接続します


P2PサーバーはBitTorrentトラフィックを処理するために最適化されており、最大10Gbpsの高速接続が可能です。また、P2Pサーバーはインターネットアクセスを制限していない国に設置されています。
iOSはApp StoreのポリシーによりP2P対応アプリの配布が制限されているため、iPhoneからのトレントは通常利用できません。WindowsとAndroidアプリではP2Pタブから専用サーバーに接続できます。
最大のプライバシー保護(Secure Core)
Secure Coreは、通常のVPNサーバーに接続する前に、スイス・スウェーデン・アイスランドのいずれかの中継サーバーを経由する二重VPNです。出口サーバーが第三者にトラフィックを解析された場合でも、中継サーバーによって送信元が隠されます。
Secure Coreの有効化(Android)
- ホーム画面または「国」タブ上部にある「Secure Core」トグルをオンにします
- 接続先の国をタップして接続します
- Secure Coreがオンの状態では、中継国→目的国という経路で接続されます

中継国のオプションはスイス・スウェーデン・アイスランドの3か国です。目的国によっては選べる中継国が1〜2か国に絞られる場合もあります。
Secure Coreを使うと通常より遅くなります。二重のサーバー経由という性質上、レイテンシが増加します。日常的なウェブ閲覧・ストリーミングには向きません。ジャーナリストや活動家など、高リスクな環境で最大の匿名性が必要な場合に使ってください。
Torネットワークへのアクセス
Proton VPNには、VPN接続のままTorネットワーク(.onionサイト)にアクセスできるTorサーバーがあります。通常TorブラウザーをインストールしなければアクセスできないTorネットワークに、通常のブラウザからアクセスできる点が特徴です。
Torサーバーへの接続はCountriesタブで「Tor」フィルタータブから選べます。

ただし、TorネットワークはVPNよりもはるかに遅いため、Torサーバーへの接続も遅くなります。速度が重要な用途には向きません。匿名性の高い通信や.onionサイトへのアクセスが目的の場合のみ使用することをおすすめします。
日本国内コンテンツへのアクセス
海外在住中に日本のテレビ・動画サービス(NHKプラス・ABEMAなど)にアクセスしたい場合は、日本のサーバーに接続します。
日本サーバーへの接続(Android)
- 国タブでJapan(日本)を選択します
- 日本のStreamingサーバー(再生ボタンアイコン付き)があればそちらを優先します
- 負荷が低いサーバーを選んで接続します
海外から日本のサーバーに接続する場合、距離によってはレイテンシが増加します。東アジア・東南アジアからであれば比較的快適に利用できます。欧米からは距離が離れるため、動画の読み込みに時間がかかることがあります。
検閲回避・Stealthプロトコル
VPNのアクセス自体がブロックされている環境(中国・ロシアなどの検閲が強い国・企業や学校のネットワーク)では、通常のプロトコルでは接続できない場合があります。
この場合はStealthプロトコルまたはAlternative Routingを試してみてください。
Stealthプロトコルは設定 → プロトコル → Stealthから選択できます(有料プランと無料プランの両方で使用可能)。Alternative Routingは設定から有効化できます。
1.Proton VPNアプリの「設定(Settings)」タブをタップします

2.「プロトコル(Protocol)」をタップします

3.ステルスを選択します。

Stealthが有効な状態でも、接続するサーバー自体は通常のPlus・Freeサーバーの中から選べます。特定の国のサーバーに繋がらない場合は、Stealthを有効にした上で別の国のサーバーを試してみてください。
日本から接続するときの国別おすすめサーバー
日本国内から用途別に接続する際の、国選びの目安を整理します。
| 用途 | おすすめの国 | 理由 |
|---|---|---|
| 速度重視・日常利用 | 日本(JP) | 最も物理的に近い、低レイテンシ |
| Netflix US・Hulu | 米国(US) | 米国コンテンツへのアクセス |
| BBC iPlayer | 英国(GB) | 英国コンテンツへのアクセス |
| アジアコンテンツ | シンガポール(SG)・韓国(KR) | 日本から比較的近い |
| P2Pトレント | オランダ(NL)・スイス(CH) | P2Pサーバーが充実・法的環境が良好 |
| Secure Core | スイス中継→目的国 | プライバシー保護が強い中継国 |
| IP確認テスト | どの国でも | protonvpn.com/what-is-my-ip-addressで確認可能 |
距離と速度の目安として、日本から東南アジア(シンガポール)まで約50〜70ms、米国西海岸まで約100〜150ms、欧州まで約200〜300msのレイテンシが一般的です。ストリーミング視聴には200ms以下を目安にサーバーを選ぶと快適です。
プロファイルを保存して使い分ける
用途ごとに毎回サーバーを手動で選ぶのが面倒な場合は、プロファイル(Profiles)機能を使うと便利です。プロファイルに接続タイプ・国・サーバーをあらかじめ設定しておくと、ワンタップで目的の接続ができます。
プロファイルの作成(Android)
1.アプリのProfilesタブをタップします

2.「プロファイルを作成(Create profile)」をタップします

3.プロファイル名・色・アイコンを設定して「次へ(Next)」をタップします

4.接続タイプ(Standard・Secure Core・P2P・Tor)を選択します


5.国・都市・サーバーを指定します(指定しない場合は最速サーバーが選ばれます)



6.「保存」をタップして保存します

設定例として、「Netflix US用」という名前でStandard・米国・Streamingサーバーを指定したプロファイルを作成しておくと、ストリーミング時にワンタップで接続できます。同様に「P2P用」「日本用」「Secure Core用」などを用意しておくと切り替えがスムーズです。
まとめ:用途別おすすめサーバー早見表
| 用途 | サーバーの選び方 | プランの要件 |
|---|---|---|
| 日常的なプライバシー保護・速度重視 | Quick Connect または日本(JP)の低負荷サーバー | 無料・有料どちらでも可 |
| ストリーミング(Netflix等) | Streaming タブ → 対応国 → Streamingアイコンのサーバー | 有料プラン推奨(保証付き) |
| P2P・トレント | P2P タブ → P2Pアイコンのサーバー | 有料プラン必須 |
| 最大プライバシー保護 | Secure Core をオンにして目的国を選択 | 有料プラン必須 |
| Torネットワークアクセス | Tor タブ → Torサーバーを選択 | 有料プラン必須 |
| 日本コンテンツ(海外から) | 日本(JP)のStreamingサーバー | 有料プラン推奨 |
| VPNブロック回避(検閲・企業ネット) | Stealthプロトコルに変更 → 任意サーバー | 無料・有料どちらでも可 |
速度を最大化するための基本ルールは「地理的に近いサーバー→負荷(Load)が低いサーバー→WireGuardプロトコル」の順番で選ぶことです。
特定の用途がなく日常的な使い方であれば、Quick Connectに任せるだけで十分最適なサーバーが選ばれます。ストリーミング・P2P・Secure Coreなどの特定用途はプロファイルに保存しておくと、用途の切り替えがワンタップで完了します。
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