Proton VPN 無料版の制限とは?有料版との違いを解説

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Proton VPNの無料プランは、多くの「無料VPN」とは性格が異なります。データ通信量の上限なし・広告なし・ログ保存なし・速度制限なしを謳っており、プライバシー保護の基本的な機能は無料で使えます。

とはいえ、有料プランと比べて使えないこと・できないことも多くあります。「無料のままで十分か、有料に移行すべきか」を判断するために、この記事では無料版の制限と有料版との具体的な違いを整理して解説します。

Proton VPN無料版の基本仕様

Proton VPNの無料プランは、有料プランによって支えられている完全無料のサービスです。「永久に無料で使える」とProton自身が明言しており、突然有料化されるリスクはないとされています。

他の多くの「無料VPN」では、月に数百MB〜1GBのデータ上限、強制的な広告表示、接続速度の人為的な制限(スロットリング)、ユーザーデータの第三者への販売といった仕組みで収益を得ています。Proton VPN無料版はこれらをすべて行っていません。

また、無料版と有料版でアプリのコード・暗号化方式・プライバシーポリシーに差はありません。セキュリティとプライバシー保護の面では同じ水準で運営されています。オープンソースで公開されているコードは、無料版ユーザーも含めて全ユーザーに適用されています。

一方で、無料版には接続できるサーバー・速度・機能の面でいくつかの制限があります。以下で順番に解説します。

無料版と有料版の比較表

項目 無料版(Free) 有料版(VPN Plus)
料金 無料 $4.99/月(月払い)・$3.99/月(年払い)
データ通信量 無制限 無制限
広告 なし なし
ログ 保存なし 保存なし
接続できる国数 10か国(自動割り当て) 140か国以上
サーバー数 限定(Freeサーバーのみ) 20,000台以上
速度 中程度(混雑あり) 最高速(10Gbps対応サーバー)
同時接続台数 1台 10台
NetShield(広告・マルウェアブロック)
Secure Core(二重VPN)
ストリーミング保証 ✕(保証なし) ○(Netflix・Disney+等)
P2P・トレント
Stealth プロトコル
Alternative Routing
サポート メールのみ 優先対応・ライブチャット
返金保証 30日間

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無料版の制限①:接続できるサーバー・国が限られる

無料版で接続できるのは、Protonが指定した10か国のFreeサーバーのみです。2025年末までは5か国(オランダ・日本・ルーマニア・ポーランド・米国)でしたが、アップデートにより10か国に拡大されました。

具体的にはオランダ・日本・ルーマニア・ポーランド・米国に加え、シンガポール・カナダ・ノルウェー・メキシコなどが追加されています。ただし、接続できる国はアプリが自動的に割り当てるため、ユーザーが自由に選択できるわけではありません(接続後に別のFreeサーバーに変更は可能)。

有料版(VPN Plus)では140か国以上・20,000台以上のサーバーから自由に選べます。特定の国・地域に接続したい場合(海外の動画サービスを見たい、特定の国のIPアドレスが必要など)は、無料版では対応できないケースが多くあります。

日常的なプライバシー保護や公共Wi-Fiでのセキュリティ確保が目的であれば、無料版のFreeサーバーでも基本的な用途は満たせます。

無料版の制限②:速度が有料版より遅い

Proton VPN無料版には、人工的な速度制限(スロットリング)はかけられていません。しかし、Freeサーバーは有料版のPlusサーバーより多くのユーザーが集中するため、混雑によって実効速度が落ちることがあります。

有料版のPlusサーバーは最大10Gbpsに対応した高速サーバーです。動画の4Kストリーミング・大容量ファイルのダウンロード・オンラインゲームなど、速度が重要な用途では有料版の方が快適です。

Proton自身も「無料版のFreeサーバーは他の無料VPNと比べれば速い」と説明しており、一般的なウェブ閲覧やSNS・メールのやりとりであれば実用的な速度で利用できます。速度に不満を感じた場合は別のFreeサーバーに切り替えることで改善することがあります。

無料版の制限③:同時接続台数が1台のみ

無料版で同時にVPN接続できるデバイスは1台のみです。スマートフォンでProton VPNを使っている最中に、パソコンからも同時に接続しようとしても、どちらか一方しか接続できません。

有料版(VPN Plus)では最大10台を同時に接続できます。スマートフォン・タブレット・PC・ルーターなど複数のデバイスを常時VPN保護下に置きたい場合は有料版が必要です。

1台のデバイスしか使っていない方、またはデバイスを切り替えながら使う場合は、無料版でも問題ありません。

無料版の制限④:ストリーミングが保証されない

Proton VPN無料版では、NetflixやDisney+・Amazon Prime Videoなどのストリーミングサービスのブロックは積極的に行っていません。ただし、接続できるかどうかは保証されておらず、実際には繋がらないことが多いです。

有料版(VPN Plus)では、主要なストリーミングサービスへのアクセスが動作保証されており、専用のストリーミング対応サーバー(「Streaming」タグ付き)が利用できます。Netflix・Disney+・BBC iPlayer・Hulu・DAZN・Abema TVなど多数のサービスに対応しています。

海外コンテンツの視聴や、海外在住時に日本のサービスにアクセスしたいといった用途には有料版が必要です。

無料版の制限⑤:NetShield(広告・トラッカーブロック)が使えない

NetShieldはDNSレベルで広告・トラッカー・マルウェアをブロックするProton VPN独自の機能で、有料プランのみ利用できます。

NetShieldが使えないと、VPN接続中も広告やトラッカーはそのままブラウザやアプリに表示されます。プライバシー保護の観点では、NetShieldの有無は体感的な差として現れやすい機能の一つです。

広告ブロックだけが目的であれば、ブラウザ拡張機能(uBlock Originなど)で代替できます。ただしNetShieldはアプリ全体の通信に対してDNSレベルで機能するため、ブラウザ拡張機能でカバーできない通信も保護できる点が異なります。

無料版の制限⑥:Secure Coreが使えない

Secure Coreは、スイス・アイスランドなどプライバシー保護の強い国のサーバーを経由してから目的のサーバーに接続する「二重VPN」機能で、有料プランのみ利用できます。

通常のVPN利用では、出口サーバー(目的の国のサーバー)の運営者がユーザーのトラフィックを見ることができます。Secure Coreを使うと、出口サーバーに到達するトラフィックはすでに別のサーバーで暗号化されているため、出口サーバー側からのトラフィック解析が極めて困難になります。

ジャーナリストや活動家など、高度なプライバシー保護が必要な方向けの機能です。一般的な日常利用では通常のVPNで十分です。

無料版の制限⑦:P2P・トレントが使えない

BitTorrentなどのP2P通信は有料プランのみ利用できます。無料版のFreeサーバーではP2P通信がブロックされています

P2Pを使ったファイル共有・ダウンロードが目的の場合は有料版が必要です。なお、P2Pを使ったコンテンツの違法ダウンロードはProton VPNの利用規約に違反しますので注意してください。

無料版でも使える機能

制限事項が多く見えますが、無料版でも以下の重要な機能はすべて使えます。

エンドツーエンド暗号化・ノーログポリシーは無料版でも有料版と同じ水準で適用されます。Protonがユーザーの通信内容や接続履歴を記録しない点は、プランに関わらず変わりません。

WireGuard・IKEv2・OpenVPNなどの主要プロトコルが全プランで使えます。

Stealth プロトコル(VPN検出を回避するプロトコル)は2024年のアップデートから無料プランでも利用できるようになりました。VPNがブロックされている環境(検閲の強い国・企業ネットワークなど)でも接続しやすくなっています。

Alternative Routingも無料版で使えます。Proton VPNのサーバーへの接続がブロックされている場合に、AWSなどのサードパーティのインフラを経由して接続する機能です。

キルスイッチ・Always-On (常時接続)VPNは無料版でも利用できます。接続が切れた際のIP漏洩防止機能はプランに関係なく使えます。

データ通信量・時間制限はどちらもありません。使いたい時間だけ・使いたい量だけ使え、「今月の残り通信量」を気にする必要がありません。

有料プランの種類と料金

Proton VPNの有料プランは以下の通りです(2026年5月時点)。

プラン 月額(月払い) 月額(年払い) 月額(2年払い)
VPN Plus $9.99 $4.99 $3.99
Proton Unlimited $12.99 $9.99 $7.99

VPN PlusはProton VPN単体のプレミアムプランです。上記の全機能が使えます。

Proton UnlimitedはVPN Plusに加えて、Proton Mail・Proton Drive・Proton Pass・Proton Calendarのプレミアムプランをすべてセットにしたバンドルプランです。複数のProtonサービスを使う場合はUnlimitedの方がコスパに優れます。

すべての有料プランに30日間の返金保証が付いています。まず月払いで試してから年払い・2年払いに切り替えることもでき、残期間は日割りでクレジットされます。

なお、iOSのApp StoreやGoogle Play経由での購入はストア手数料分が上乗せされる場合があります。protonvpn.com/pricingから直接購入するのが最もお得です。

無料版で十分な人・有料版が向いている人

無料版で十分な人

日常的なウェブ閲覧・SNS・メールのやりとりでIPアドレスを隠したい方や、公共Wi-Fiを使う際のセキュリティ確保が主な目的の方は無料版で十分です。使うデバイスが1台のみで、速度にさほどこだわらない方にも向いています。プライバシー保護の基本的な仕組みを確認してから有料版を検討したい方は、まず無料版で試してみてください。

有料版(VPN Plus)が向いている人

NetflixやDisney+など海外のストリーミングサービスを視聴したい方、スマートフォン・PCなど複数のデバイスを同時にVPN保護したい方、広告・トラッカーをNetShieldでまとめてブロックしたい方、P2Pを使いたい方、特定の国のサーバーに接続する必要がある方は有料版が必要です。

Proton Unlimitedが向いている人

VPNだけでなく、Proton MailやProton Driveなど他のProtonサービスもあわせてGoogleから移行したい方には、各サービスを個別に契約するよりUnlimitedが割安です。

まとめ

Proton VPNの無料版は、他の無料VPNサービスと比べて制限が少なく実用的です。データ通信量の上限なし・広告なし・ログ保存なしという点は本物で、基本的なプライバシー保護には十分機能します。

無料版の主な制限をまとめると、接続できるのは10か国の限定サーバーのみ、同時接続は1台のみ、速度は有料版より遅い(スロットリングはなし)、NetShield・Secure Core・P2P・ストリーミング保証は使えない、という4点になります。

ストリーミング視聴・複数デバイスの同時接続・広告ブロックが必要になった段階で有料版への移行を検討するのが、最も無駄のない選び方です。まずは無料版から始めて、必要に応じてアップグレードすれば30日間の返金保証も活用できます。

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