Proton Docsとは?実際に使って分かった実力【日本語UIは未対応でした】

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Proton Docsは、Googleドキュメントに相当するエンドツーエンド暗号化されたオンライン文書エディタです。Proton Driveの一部として提供されていて、無料アカウントでも使えます。

実際に文書を作って検証したところ、日本語で使う上で知らないと確実につまずく制約が2つありました。日本語の解説記事が見当たらなかったので、実機で確認した内容をそのまま書きます。

結論だけ先に書くと、日本語入力そのものは何の問題もありません。詰まるのはそこではなく、画面の言語とフォントです。

検証条件:2026年7月26日、Proton Unlimitedを契約したアカウントで docs.proton.me を開き、検証用の文書を新規作成して日本語の入力・書式設定・フォント選択を実際に確認しました。確認したProton Docsのバージョンは 0.0.2.172 です。機能の説明についてはProton公式のProton Docs紹介ページ(proton.me/drive/docs)の記載も参照しています。検証に使った文書は確認後に削除しました。

Proton Docsとは何か

位置づけを整理します。

項目 内容
できること オンラインで文書を作成・共同編集する
位置づけ Proton Driveの一部。作った文書はDriveに保存される
料金 無料アカウントでも使える
暗号化 エンドツーエンド暗号化
表計算 Proton Sheetsも同じ画面から作成できる
画面の言語 英語のみ

文書を開くと、タイトルの横に「End-to-end encrypted」というバッジが常時表示されます。Proton公式の説明では「Protonでさえあなたのデータにアクセスできない」と書かれており、AIの学習に使われないことも明記されています。

技術的な作りとして1つ気づいた点があります。エディタ本体は docs-editor.proton.me という別ドメインのフレームとして読み込まれていました。文書の中身を扱う部分を、アカウント画面とは別の領域に分離する設計です。

実際に使って確認できたこと

新規文書を作って触った結果です。

問題なくできたこと

  • 日本語の入力。 変換も表示も普通に通ります。ここは何の心配もいりません
  • 基本的な書式。 太字・斜体・下線・取り消し線・文字色
  • 見出しの設定。 「Normal」のドロップダウンから変更します
  • 表の挿入、画像の挿入、リンク
  • 箇条書き・番号付きリスト・チェックリスト
  • コードブロックと引用
  • コメント
  • 編集モードの切り替え。 右上に「Editing」のドロップダウンがあります

公式が挙げている機能

私が単独で検証した範囲では確認しきれないため、公式ページの記載を挙げておきます。

  • リアルタイムの共同編集(他の人のカーソル位置が見える)
  • 提案モード(元の文章を変えずに修正案を出し、承認・却下する)
  • スレッド形式のコメント
  • Protonアカウントを持っていない相手ともリンクで共有できる
ツールバーを見た印象は「必要最小限」です。Googleドキュメントにある目次、脚注、ページ番号、数式、描画といった項目は、ツールバー上には見当たりませんでした。凝った文書を作るためのものではなく、文章を安全に書いて共有するためのものという割り切りを感じます。

実際に使って確認できたこと

制約①:画面がすべて英語(日本語UIは未対応)

これが1つ目の制約です。

私のProtonアカウントの言語設定は日本語で、Proton Mail・Proton Drive・Proton Passはすべて日本語で表示されます。ところがProton Docsだけは違いました。

サービス 画面の言語
Proton Mail 日本語
Proton Drive 日本語
Proton Pass 日本語
Proton Docs 英語のみ

実際に表示されていた項目を挙げると、次の通りです。

  • ナビゲーション:Recents / All / Documents / Spreadsheets / Trash
  • 作成メニュー:New document / New spreadsheet
  • ツールバー:Normal / Editing / Share
  • 右クリックメニュー:Open / Share / Move / Rename / Move to trash

難しい英語ではないので実用上の致命傷にはなりません。ただ「日本語で使える」と思って開くと面食らいます。

確認したバージョンは 0.0.2.172 でした。バージョン番号が 0.0.x のままということは、Proton自身もまだ開発の初期段階と位置づけていると考えられます。今後の日本語化に期待、という段階です。

制約②:日本語フォントが1つもない

こちらの方が実務的には効きます。

フォントのドロップダウンを開いたところ、選べたのは次の10種類だけでした。

選べるフォント(全10種)
Sans Serif / Serif / Georgia / Arial / Helvetica
Monospace / Tahoma / Verdana / Times New Roman / Trebuchet MS
日本語フォント ← 1つもありません

初期値はArialです。日本語を入力すると、Arialに日本語の字形がないため環境側の代替フォントで表示されます。読めますが、フォントを選んで整えるということができません。

Googleドキュメントには日本語フォントが用意されているので、「見た目を整えた日本語の文書を作る」用途では、現時点でGoogleドキュメントに置き換わりません。

逆に言えば、見た目にこだわらない文書なら問題ありません。議事録、下書き、メモ、共有用のテキスト。私自身、体裁を整える必要のない文章ならこれで十分だと思っています。

制約②:日本語フォントが1つもない

Googleドキュメントとの比較

確認できた範囲で並べます。

項目 Proton Docs Googleドキュメント
事業者が中身を読めるか 読めない(E2E暗号化) 読める
料金 無料アカウントで利用可 無料
日本語入力 問題なし 問題なし
画面の言語 英語のみ 日本語
日本語フォント なし あり
リアルタイム共同編集 あり あり
提案モード・コメント あり あり
アカウントなしの相手と共有 リンクで可能 リンクで可能
目次・脚注・数式など ツールバーに見当たらず あり
表計算 Proton Sheets スプレッドシート

差がはっきり出るのは1行目と、下から3行目までです。暗号化を取るか、機能と日本語対応を取るか、という選択になります。

Proton Drive全体の実力についてはProton Driveとは?実際に使って分かった実力にまとめました。

どんな用途なら使えるか

検証した実感からの整理です。

用途 判定
見られたくない内容の下書き 向いている
議事録・メモ・作業リスト 向いている
少人数での共同編集 向いている
英語の画面が気にならない 前提条件
体裁を整えた日本語の書類 向いていない(フォントが選べない)
目次や脚注が必要な長文 向いていない
Googleドキュメントの完全な置き換え 現時点では無理

正直に書くと、Proton Docs単体を目当てにProtonを契約する理由はありません。無料で使えるので、Protonアカウントを持っている人が「そういえば付いてくる」と気づいて使う、という位置づけが実態に近いです。

ただし「見られたら困る文章を書く場所」としては、はっきりした価値があります。Googleドキュメントに書いた文章は、Googleが技術的に読める状態にあります。Proton Docsはそうではありません。この違いが効く文章が1つでもあるなら、使う意味があります。

脱Google全体をどう進めるかは脱Google完全ロードマップに、ファイルの移行手順はGoogleドライブからProton Driveに移行する方法にまとめています。

▶ Proton Driveを無料で試す(Docsも一緒に使えます)

よくある質問(FAQ)

Proton Docsは無料で使えますか?

使えます。Proton Driveの一部として提供されており、無料アカウントで文書の作成・編集・共有ができます。作成した文書はProton Driveの容量を消費します。

日本語は使えますか?

日本語の入力と表示は問題ありません。ただし画面のメニューはすべて英語で、日本語UIには対応していませんでした。またフォントの選択肢は欧文の10種類のみで、日本語フォントは1つもありません。

Googleドキュメントの代わりになりますか?

用途によります。議事録やメモ、下書きのように体裁を整える必要のない文書なら十分に使えます。一方、日本語フォントを選んで見た目を整えたい文書や、目次・脚注が必要な長文には向きません。ツールバーにそれらの項目は見当たりませんでした。

本当に中身を読まれませんか?

エンドツーエンド暗号化されており、Proton公式も「Protonでさえアクセスできない」と説明しています。文書を開くと画面に「End-to-end encrypted」というバッジが常時表示されます。AIの学習に使われないことも公式に明記されています。

Protonアカウントがない人とも共有できますか?

できます。公式の説明によると、メールまたは共有リンクを使って、Protonアカウントを持っていない相手にも閲覧・編集の権限を渡せます。アクセス権はいつでも取り消せると説明されています。

表計算はありますか?

Proton Sheetsがあります。同じ画面の「New spreadsheet」から作成でき、ナビゲーションにも「Spreadsheets」の項目があります。

まとめ

実際に触って確認した結果をまとめます。

  • 無料アカウントで使えます。 Proton Driveの一部として提供されています
  • 日本語の入力は問題ありません。 変換も表示も普通に通ります
  • 画面はすべて英語です。 Mail・Drive・Passが日本語なのに、Docsだけ英語でした
  • 日本語フォントが1つもありません。 選べるのは欧文10種のみです
  • ツールバーは最小限。 目次・脚注・数式などは見当たりませんでした
  • 暗号化は本物です。 「End-to-end encrypted」のバッジが常時表示され、AI学習にも使われないと明記されています

Googleドキュメントの完全な置き換えにはなりません。ただ「Googleに読める場所には書きたくない文章」の置き場所としては、無料で使えることも含めて十分に価値があります。Protonアカウントを持っているなら、一度開いてみる価値はあります。

▶ Proton Driveの無料アカウントを作る

この記事は、2026年7月26日にProton Docs(バージョン 0.0.2.172)で検証用の文書を新規作成して確認した内容です。共同編集や提案モードは1人での検証では確かめきれないため、公式ページの記載として区別して書きました。検証に使った文書は確認後に削除しています。

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