Proton Passの料金・プラン解説【買い切りプランはお得?】

Proton Pass

パスワードマネージャーを選ぶ際、「どのプランを選べばいいのか」「そもそも有料にする必要があるのか」という疑問を持つ方は多いと思います。

Proton Passは無料でも十分に使えるパスワードマネージャーですが、有料プランでできることはかなり違います。

また、他のサブスクリプション型ツールと異なり、Proton Passには$199の買い切りプランが存在します。「買い切りの方がお得なのか」という点も含めて、この記事で各プランを整理して解説します。

Proton Passとは

Proton PassはProton AGが提供するエンドツーエンド暗号化(E2EE)のパスワードマネージャーです。パスワードだけでなく、ユーザー名・ウェブアドレス・メモなどすべてのフィールドが暗号化されており、Proton自身もデータの中身を見ることができません。

一般的なパスワードマネージャーはパスワード欄のみを暗号化していますが、Proton Passはすべてのメタデータまで暗号化する点が特徴です。コードはオープンソースで公開されており、独立した第三者機関による監査も定期的に実施されています。

対応プラットフォームはWindows・macOS・Linux・iOS・Androidのアプリに加え、Chrome・Firefox・Edge・Brave・SafariのブラウザExtensionが揃っています。すべてのデバイス間で自動同期されます。

Proton Passの大きな特徴の一つが「hide-my-emailエイリアス」機能です。サービスに登録する際に実際のメールアドレスを隠し、使い捨て感覚のエイリアスアドレスを自動生成できます。スパムや追跡、データ漏洩のリスクを下げる実用的な機能です。

プラン一覧と料金

2026年4月時点の個人向けプランは以下の通りです。

プラン 月額(年払い) 対象 主な特徴
Proton Free 無料 1人 基本機能のみ
Pass Plus $1.99 1人 Pass全機能
Pass Family $3.99 最大6人 6人分のPass Plus
Pass + SimpleLogin Lifetime $199(買い切り) 1人 Pass Plus機能を永久利用
Proton Unlimited $9.99 1人 Pass+Mail・Drive・VPN・Calendar

月払いはそれぞれ割高になります。年払いを選ぶと月払いより20〜30%程度安くなるため、継続して使う場合は年払いが基本です。すべてのプランに30日間の返金保証が付いています。

日本円換算の目安(1ドル=150円)では、Pass Plusが約300円/月、Pass Familyが約600円/月となります。

各プランの詳細

Proton Free(無料)

無料プランでも以下の機能が使えます。

無制限のログイン保存・メモ・クレジットカード情報の保存が可能で、すべてのデバイスで自動同期されます。パスワード生成ツールも使えます。hide-my-emailエイリアスは10件まで作成可能です。パスキー(Passkeys)もサポートしており、脆弱なパスワードや使い回しパスワードへのアラートも受け取れます。

パスワードマネージャーとして最低限必要な機能はすべて無料で使えます。まず試してみて、後から判断するのが現実的な選び方です。

一方で、以下の機能は無料プランでは使えません。

保管庫(Vault)の複数作成・共有ができません(無料プランは保管庫1つのみ)。ダークウェブモニタリング・内蔵2FA認証・緊急アクセス・ファイルの添付も有料限定です。

Pass Plus

Pass PlusはProton Pass単体の有料プランです。月額$1.99(年払い)と、パスワードマネージャーの有料プランとしてはかなり手頃な価格設定です。

無料プランに加えて以下の機能が使えるようになります。

hide-my-emailエイリアスが無制限になります。無料の10件から無制限になるため、サービスごとに個別のエイリアスを作成して管理したい方には大きな違いです。

内蔵2FA認証が利用できます。他のサービスで設定した2要素認証のコードをProton Pass内で管理・自動入力できます。別途認証アプリを用意する必要がなくなります。

保管庫の無制限作成と共有ができます。仕事用・プライベート用など用途別に保管庫を分けて管理でき、他のProton Passユーザーと保管庫を安全に共有することも可能です。

ダークウェブモニタリングにより、自分のメールアドレスやパスワードがデータ漏洩に含まれていた場合にアラートが届きます。

Proton Sentinel(高度なアカウント保護)も有効になります。AIと人間の専門家によるアカウント乗っ取り防止機能で、パスワードが漏洩した場合でもアカウントへの不正アクセスをブロックします。

緊急アクセス(Emergency Access)機能では、緊急時に信頼できる連絡先に対して、設定した待機期間後にアカウントへのアクセスを許可することができます

ファイルの添付(1アイテムあたり最大100MB)もPass Plusから利用できます。パスポートや保険証のスキャンデータなどをパスワードと紐づけて保存するのに便利です。

カスタムドメインエイリアスやCLI(コマンドラインインターフェース)もPass Plusで使えます。

Pass Family

Pass FamilyはPass Plusの機能を最大6人で共有するプランです。月額$3.99(年払い)で、1人あたりに換算すると約$0.67/月となります。

6人全員がPass Plusと同等の機能を利用でき、管理者パネルからメンバーを管理できます。家族やパートナーと一緒にProton Passを使う場合、Pass Plusを2人分個別に契約($1.99×2=$3.98/月)するのとほぼ同コストで、最大6人まで使えます。3人以上であれば明確にお得です。

Pass + SimpleLogin Lifetime(買い切りプラン)

Proton Passには月額・年額のサブスクリプション以外に、$199(約30,000円)の一度きりの支払いで永久に使える買い切りプランがあります。正式名称は「Pass + SimpleLogin Lifetime」で、Pass Plusの全機能に加え、メールエイリアスサービス「SimpleLogin Premium」の機能も含まれます。

含まれる機能はPass Plusと同じですが、SimpleLoginのカスタムドメインエイリアスや複数メールボックスへの転送など、エイリアス関連の機能がさらに拡張されます。

支払いは一度のみで更新料は発生しません。30日間の返金保証も付いており、キャンセルすれば全額返金を受けられます。ただし、1アカウントにつき1回のみ購入可能という制限があります。

既存のProton Freeアカウントやサブスクリプション(Pass Plus以外)に後から追加することもできます。Pass Plusのサブスクリプション中に買い切りに移行した場合は、サブスクリプションがキャンセルされ、残期間に応じたクレジットが発行されます。

買い切りプランはお得?損益分岐点を計算する

$199の買い切りプランがPass Plus($1.99/月・年払い)と比べて何年で元が取れるか計算します。

経過年数 Pass Plus累計コスト(年払い) 買い切り
1年 $23.88 $199
2年 $47.76 $199
5年 $119.40 $199
8年 $191.04 $199
9年 $214.92 $199
10年 $238.80 $199

年払いのPass Plus($23.88/年)と比較すると、約8年3ヶ月で損益分岐点に達します。9年以上使い続ける場合は買い切りの方がコストが安くなります。

月払い(月額が年払いより割高)と比較すると損益分岐点はさらに早まりますが、多くの場合は年払いを選ぶ方が合理的です。

買い切りが向いているケースは、Proton Passを長期にわたって使い続ける意思がある場合と、サブスクリプション管理の手間を省きたい場合です。「10年以上使うなら迷わず買い切り」と言える水準です。

買い切りが向いていないケースは、Proton Passが自分に合うかどうかまだわからない場合や、Proton Unlimitedへの加入を検討している場合です。Proton UnlimitedにはPass Plusの機能が含まれているため、Unlimitedへ移行するとPass単体の買い切りが無駄になります。また、将来的にProtonがサービスを終了・大幅変更した場合にリスクがある点も理解した上で判断してください。

他のパスワードマネージャーとの料金比較

代表的なパスワードマネージャーとの料金比較です(2026年4月時点・個人向け年払い)。

サービス 無料プラン 有料プラン(月額・年払い) 買い切り
Proton Pass ○(制限あり) $1.99(Pass Plus) $199(Lifetime)
1Password $2.99 なし
Bitwarden ○(機能充実) $0.83(Premium) なし
Dashlane ○(1台のみ) $4.99 なし
LastPass ○(制限あり) $3.00 なし

Bitwarden Premiumは$0.83/月と最安値クラスで機能も充実しています。セキュリティとコスパの両方を重視するなら有力な選択肢です。

Proton Passは$1.99/月で、Bitwardenには及びませんが1Passwordよりは安く、hide-my-emailエイリアスやProton Sentinelなど独自機能を含む点でプライバシー重視の用途に向いています。また、Proton UnlimitedはPass・Mail・Drive・VPN・Calendarがすべて$9.99/月でセットになるため、複数のProtonサービスを使いたい場合はコスパが大きく改善します。

どのプランを選ぶべきか

まずは無料プランで試すことをおすすめします。基本的なパスワード管理は無料で完結します。エイリアスが10件で足りる場合や、2FA管理を別のアプリで行う場合は、無料のまま使い続けることも十分に現実的な選択です。

Pass Plusを選ぶべき人は、エイリアスを多用したい方・2FAをProton Passで一元管理したい方・保管庫を複数に分けて整理したい方・ダークウェブモニタリングを使いたい方です。月額$1.99(約300円)は非常に手頃です。

Pass Familyを選ぶべき人は、家族やパートナーと一緒に使いたい方です。3人以上ならPass Plusを個別契約するより安くなります。

買い切りを選ぶべき人は、長期利用を決めていてサブスク管理の手間を省きたい方です。10年以上使う見込みがあれば確実にお得です。ただしProton Unlimitedへの移行を検討している場合は、先にUnlimitedを試してから判断してください。

Proton Unlimitedを選ぶべき人は、ProtonのメールやDriveもあわせて使いたい方です。Pass単体ではなく、Googleからのエコシステム全体の乗り換えを検討している場合は、Unlimitedが最もコスパのいい選択肢になります。

まとめ

Proton Passのプランを整理すると、以下のようになります。

無料プランは基本的なパスワード管理に十分で、まず試してみるのに最適です。Pass Plusは月$1.99とリーズナブルで、エイリアス・2FA・ダークウェブモニタリングなどプライバシー機能を本格的に使いたい方向けです。Pass Familyは3人以上の家族・グループ利用ならコスパが良いプランです。買い切り($199)は10年以上の長期利用を前提とした選択肢で、損益分岐点は約8年3ヶ月です。Proton UnlimitedはPass以外のProtonサービスも使うなら最もお得な選択肢です。

料金はすべてドル建てのため、為替レートによって円換算額が変動することに注意してください。最新の正確な料金は公式サイトでご確認ください。

 

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