SimpleLoginとは?Proton Passを作ったチームの本家エイリアスサービス

この記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。リンク経由で契約された場合、当サイトに報酬が発生することがあります。ただし記事の内容は実際に契約・検証した結果に基づいており、報酬の有無で評価を変えることはしていません。

SimpleLogin(シンプルログイン)は、メールアドレスのエイリアス(使い捨てアドレス)に特化したサービスです。Bitwardenのエイリアス連携先としても筆頭に挙げられています。

調べていて驚いたのですが、Proton Passを開発したのは、このSimpleLoginのチームでした。SimpleLogin自身の公式ブログに、そう書かれています。

つまりProton Passのhide-my-emailは、SimpleLoginの技術がそのまま入っているというより、同じ人たちが作った兄弟のような関係です。では、どちらを使えばいいのか。整理しました。

先に結論を書くと、ほとんどの人はProton Passで足ります。ただし条件が合う人にとっては、SimpleLoginにしかできないことがはっきりあります。

検証条件:2026年7月26日に、SimpleLogin公式の料金ページ(英語版・日本語版の両方)、FAQ、および2024年11月7日付の公式ブログ記事を実際に開いて記載内容を確認しました。Proton Pass側の料金はProton公式の料金ページ、Proton Unlimitedに含まれるかどうかは私自身が契約しているアカウントのダッシュボード表示で確認しています。SimpleLoginのアカウントは作成していません。

Proton Passを作ったのはSimpleLoginのチームだった

まず関係性を整理します。SimpleLoginのFAQには、こう明記されていました。

「SimpleLoginはProton AGの製品であり、スイスで登記番号 CHE-354.686.492 として登録されています。」
― SimpleLogin公式FAQより

さらに公式ブログには、もっと踏み込んだ記述がありました。

「2022年、SimpleLoginとProtonは力を合わせました。(中略)私たちはProtonと協力してProton Passを開発しました。同じSimpleLoginチームが開発した製品として、Proton Passは無料でメールエイリアスを提供しています。」
― SimpleLogin公式ブログ(2024年11月7日)より、要約

時系列にするとこうなります。

時期 できごと
2022年 SimpleLoginとProtonが統合
その後 SimpleLoginチームがProton Passを開発
― Securitumのセキュリティ監査に合格(重大な脆弱性なし)
2024年11月 SimpleLogin PremiumにProton Pass Premiumの機能を統合

つまりProton Passは「SimpleLoginの機能を借りている」のではなく、同じチームが作った別製品です。Proton Passの使い勝手がエイリアス周りで妙にこなれているのは、これが理由だったのだと納得しました。

ちなみにBitwardenでエイリアスを使おうとすると、連携先の筆頭にSimpleLoginが挙がります。つまりBitwardenでエイリアスを使おうとした人は、結局Proton系のサービスにアカウントを作ることになるという構図です。この話はProton Pass と Bitwarden を比較に書きました。

料金と、無料でできること

2026年7月26日時点の公式ページの内容です。

項目 無料($0) Premium($36/年 または月$4)
エイリアス数 10個 無制限
エイリアスからの返信・送信 無制限 無制限
受信先メールボックス 1つ 無制限
ブラウザ拡張 Chrome / Firefox / Safari 同左
スマホアプリ iOS / Android 同左
2段階認証 TOTP / WebAuthn(FIDO) 同左
独自ドメイン ― 無制限
キャッチオール ― ○
サブドメイン ― 5つ
PGP暗号化 ― ○
Proton Pass Premiumの機能 Proton Pass 無料版 含まれる

無料版で光るのは「返信できること」

無料プランで注目すべきは、エイリアスからの返信・送信が無制限にできる点です。

使い捨てアドレスの弱点は、相手から返信が来たときに「そのアドレスで返せない」ことです。本来のアドレスから返信すると、隠していた意味がなくなります。

SimpleLoginはリバースエイリアスという仕組みでこれを解決していて、エイリアスのまま返信できます。これが無料で無制限に使えるのは素直に良い設計です。

オープンソースで、自分のサーバーで運用(セルフホスト)することもできると公式に明記されています。ここはProton Passにない選択肢です。

料金と、無料でできること

Proton Passとどちらを契約すべきか

有料プランの内容を並べると、判断しやすくなります。

Proton Pass Plus SimpleLogin Premium
年額 ¥4,488
(40%割引適用時)
$36
(約¥5,400)
無制限エイリアス ○ ○
Passの有料機能
(2FA・保管庫共有・漏洩監視)
○ ○(含まれる)
PGP暗号化 ― ○
受信先メールボックス無制限 ― ○
キャッチオール・サブドメイン ― ○
セルフホスト ― ○
パスワード管理そのもの ○ ○(Pass経由)
日本語の情報量 比較的多い 少ない

ここで重要なのは包含関係が一方向だという点です。

  • SimpleLogin Premium には Proton Pass Premium の機能が含まれる
  • Proton Pass Plus に SimpleLogin Premium の機能は含まれない

差額はおよそ¥900です。年900円ほど多く払えば、PGP暗号化・受信先メールボックス無制限・キャッチオール・サブドメインが上乗せされる計算になります。

それでも多くの人にはProton Passを勧めます

理由は3つです。

  • 上乗せされる機能は、独自ドメインを持っている人向けです。キャッチオールもサブドメインも、自分のドメインがなければ意味がありません
  • PGP暗号化も、相手がPGPを使っていなければ出番がありません
  • 日本語の情報がほとんどありません。 困ったときに調べにくいのは実務上の負担です
整理するとこうなります。
・独自ドメインを持っていて、受信先を複数に振り分けたい → SimpleLogin Premium
・それ以外の大多数 → Proton Pass Plus
私自身は後者です。独自ドメインでメールを運用していないので、上乗せ分を使う場面がありません。

▶ Proton Passを無料で試す(エイリアス10個が無料で使えます)

Proton Unlimitedには含まれない(3つ目の例)

念のため確認しました。

私が契約しているProton Unlimitedのダッシュボードに表示される内容に、SimpleLoginの記載はありませんでした。

サービス Proton Unlimited に含まれるか
Proton Mail / Calendar / Drive / VPN / Pass 含まれる
Lumo AI 含まれない
Standard Notes 含まれない
SimpleLogin 含まれない

これで3つ目です。Protonの「全部入り」プランは、買収したサービスや後から加わったサービスを含みません。

Proton Unlimitedに含まれるのは、Mail・Calendar・Drive・VPN・Passの5つが中心です。Unlimitedという名前から「Protonのすべてが使える」と受け取ると、期待が外れます。

ただしSimpleLoginの場合、Proton Pass Plusの無制限エイリアスがUnlimitedに含まれているので、エイリアス目的なら追加契約は不要です。SimpleLogin Premiumが必要になるのは、独自ドメイン絡みの機能を使いたい場合だけです。

同じ構造の話はStandard Notesとは?とProton Lumoとは?にも書きました。

日本語には対応しているが、情報が古い

SimpleLoginの公式サイトには日本語版があります。

simplelogin.io/ja/ を開くと、料金ページもきちんと日本語で表示されました。「エイリアスからの無制限返信/送信」「キャッチオール(またはワイルドカード)ドメイン」といった項目も翻訳されています。

ただし内容が英語版と一致していません

比べてみたところ、日本語版のPremiumプランの説明には「Proton Pass premiumの機能が含まれる」という記載がありませんでした。英語版には明記されている項目です。

英語版 日本語版
Premium の機能一覧 PGP暗号化+Proton Pass premium PGP暗号化まで
上部の告知バナー あり ―
翻訳の反映が遅れているだけだと思いますが、日本語版だけを見ていると「Proton Pass Premiumが付いてくる」という一番おいしい情報を見逃します。料金や機能を確認するときは、英語版も見比べたほうが確実です。

なおProton側でも、Proton DocsやLumoが英語UIのみでした。Protonグループ全体として、日本語対応はメール・カレンダー・ドライブ・パスワード管理までで、それ以外は後回しという傾向が見えます。

よくある質問(FAQ)

SimpleLoginはProtonの製品ですか?

はい。SimpleLogin公式のFAQに「SimpleLoginはProton AGの製品であり、スイスで登記番号 CHE-354.686.492 として登録されています」と明記されています。2022年にProtonと統合しました。

Proton Passとどう違いますか?

公式ブログによると、Proton PassはSimpleLoginのチームが開発した製品です。役割の違いとして、Proton Passはパスワード管理が中心でエイリアスも使える、SimpleLoginはエイリアス専業でより細かい機能(PGP暗号化、受信先メールボックス無制限、キャッチオール、サブドメイン、セルフホスト)を持つ、という関係になります。

無料でどこまで使えますか?

エイリアス10個、受信先メールボックス1つ、ブラウザ拡張、スマホアプリ、2段階認証が無料で使えます。特にエイリアスからの返信・送信が無制限にできる点が優秀で、使い捨てアドレスのまま相手に返信できます。

SimpleLogin PremiumとProton Pass Plus、どちらがお得ですか?

包含関係が一方向です。SimpleLogin Premium($36/年)にはProton Pass Premiumの機能が含まれますが、逆は含まれません。差額は約900円で、PGP暗号化・受信先メールボックス無制限・キャッチオール・サブドメインが上乗せされます。ただしこれらは独自ドメインを持っている人向けの機能なので、そうでなければProton Pass Plus(年¥4,488)で十分です。

Proton Unlimitedを契約すれば使えますか?

SimpleLogin Premiumは含まれません。ただしProton Unlimitedには無制限のhide-my-emailエイリアスが含まれているため、エイリアスが目的なら追加契約は不要です。SimpleLogin Premiumが必要になるのは、独自ドメイン絡みの機能を使いたい場合だけです。

日本語で使えますか?

公式サイトに日本語版があり、料金ページも日本語で表示されます。ただし日本語版は英語版より情報が古く、Premiumに「Proton Pass premiumの機能が含まれる」という記載が反映されていませんでした。確認する際は英語版も見比べることをおすすめします。

まとめ

公式ページを確認した結果をまとめます。

  • SimpleLoginはProton AGの製品です。 公式FAQにスイスの登記番号まで明記されています
  • Proton Passを開発したのは、このSimpleLoginのチームです。 借り物ではなく兄弟製品の関係です
  • 無料で10エイリアス、返信も無制限。 エイリアスのまま返信できるのは実用上とても大きいです
  • SimpleLogin Premiumには Proton Pass Premium が含まれます。 逆は含まれません
  • 差額約900円で上乗せされるのは、独自ドメイン向けの機能。 持っていなければ使い道がありません
  • Proton Unlimitedには含まれません。 Lumo・Standard Notesに続いて3つ目です
  • 日本語版はあるが情報が古い。 一番おいしい情報が抜けているので、英語版も見てください

結論として、独自ドメインでメールを運用していないなら、Proton Passで十分です。エイリアスは無料で10個使えるので、まずはそこから始めてみてください。

▶ Proton Passの無料アカウントを作る

この記事は2026年7月26日にSimpleLogin公式の料金ページ(英語版・日本語版)、FAQ、公式ブログを確認して書いています。Proton Unlimitedの内容は私自身のアカウントのダッシュボードで確認しました。SimpleLoginのアカウントは作成しておらず、使用感まで検証したものではありません。円換算は1ドル150円と置いた目安です。

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました