Proton VPNの日本サーバーは実際どれくらいの速度が出るのか。
「VPNをつなぐと遅くなる」とはよく言われますが、具体的に何Mbpsまで落ちるのか、どのサーバーを選べばいいのかまで書いてある記事はあまり見かけません。
そこで私が実際にProton VPNの日本サーバー5台へ順番に接続し、同一回線・同一時間帯・同一の測定方法で速度と遅延を測りました。その結果、選ぶサーバー次第で速度が2.5倍変わることが分かりました。
日本サーバーは何台あるのか
まず前提として、Proton VPNの日本サーバーの規模を整理します。数え方によって数字が変わるので、出どころを分けて書きます。
- 公式サイトのサーバー一覧では、日本は2都市・315台(Plusサーバー)と表示されています
- これとは別に、Secure Core経由の日本サーバーが2台あります
- OpenVPNの設定ファイルとして個別にダウンロードできるのは26件で、うち2件が無料版向けです
315台と26件で数字が違うのは、前者が物理的なサーバー台数、後者が個別に設定を落とせる論理サーバーの数だからです。実際に接続先として選ぶ単位は後者になります。
都市は東京と大阪の2つです。管理画面では各サーバーに混雑度がパーセントで表示されており、今回の取得時点では以下のようになっていました。
| サーバー | 都市 | 混雑度 | 種別 |
|---|---|---|---|
| JP#179 | 東京 | 18% | 有料 |
| JP#205 | 大阪 | 58% | 有料 |
| JP#200 | 大阪 | 59% | 有料 |
| JP#201 | 大阪 | 65% | 有料 |
| JP#204 | 大阪 | 66% | 有料 |
| JP-FREE#21 | 東京 | 77% | 無料 |
| JP-FREE#25 | 東京 | 79% | 無料 |
無料版向けの2台はどちらも東京にあり、混雑度が77〜79%と有料サーバーより明らかに高くなっていました。

実際に接続して測った結果
有料の日本サーバー5台に順番に接続し、同じ方法で速度と遅延を測りました。比較の前提として、まずVPNを切った状態の値を測っています。
VPN OFF(基準値):下り558.7 Mbps / 遅延11.9ms
| サーバー | 都市 | 混雑度 | 下り速度 | 維持率 | 遅延 | ジッタ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| JP#179 | 東京 | 18% | 183.7 Mbps | 32.9% | 14.9ms | 14.6ms |
| JP#205 | 大阪 | 58% | 140.6 Mbps | 25.2% | 26.0ms | 31.6ms |
| JP#201 | 大阪 | 65% | 137.7 Mbps | 24.6% | 22.9ms | 17.2ms |
| JP#200 | 大阪 | 59% | 86.3 Mbps | 15.4% | 20.3ms | 14.8ms |
| JP#204 | 大阪 | 66% | 72.8 Mbps | 13.0% | 22.8ms | 16.2ms |
| 平均 | — | — | 124.2 Mbps | 22.2% | 21.4ms | 18.9ms |
最速だったJP#179は183.7Mbps、最も遅かったJP#204は72.8Mbpsでした。同じ日本サーバーでも2.5倍の差があります。

分かったこと:距離より混雑度が効く
結果を混雑度の順に並べ直すと、傾向がはっきりします。
- 混雑度18%のJP#179 → 183.7 Mbps
- 混雑度58〜66%の4台 → 72.8〜140.6 Mbps
最も空いていた1台が、混雑した4台のどれよりも速いという結果でした。混雑度58〜66%のグループ内では順位が入れ替わっている(59%のJP#200より65%のJP#201の方が速い)ので、混雑度だけで速度が完全に決まるわけではありません。ただし、「空いているサーバーを選ぶ」だけで大きく改善するのは間違いありません。
遅延についても、最速だったJP#179(東京)が14.9msで最小でした。関東から接続する場合、東京サーバーの方が物理的に近いぶん有利になります。
実用上の判断としては、次の順番で選ぶのが合理的です。
- まず混雑度が低いサーバーを探す(目安として40%以下)
- 同じくらいの混雑度なら、自分に近い都市を選ぶ
- 速度が出ないと感じたら、同じ国の別サーバーに変える
用途別のサーバーの選び方については、Proton VPN おすすめサーバーの選び方【速度・用途別】で詳しく解説しています。
無料版でも日本サーバーは使えるのか
結論から言うと、無料版でも日本サーバーは使えます。今回確認した時点では、無料版向けの日本サーバーが東京に2台(JP-FREE#21、JP-FREE#25)用意されていました。
ただし、混雑度は77%と79%で、有料サーバーの18〜66%と比べて明らかに高い状態でした。無料版は利用者が同じ少数のサーバーに集中するため、混み合いやすい構造になっています。
なお、この記事の速度実測は有料プランのアカウントで行っています。有料アカウントには優先的な帯域が割り当てられるため、同じサーバーに無料アカウントで接続しても同じ速度は出ません。無料版の実際の速度を知りたい場合は、無料アカウントで別途測る必要があります。ここで無料版の速度を断定するのは避けます。
無料版でできることとできないことの詳細は、Proton VPN 無料版の制限とは?有料版との違いを解説にまとめています。
▶ Proton VPNの公式サイトで日本サーバーを確認する

速度が出ないときに試すこと
今回の測定を通じて、日本サーバーで速度が出ないときに効きそうな順に整理しました。
- 混雑度の低いサーバーに変える。今回の結果では、これが最も効果が大きい項目でした
- 都市を変える。東京と大阪では遅延に10ms前後の差が出ることがあります
- プロトコルを変える。UDPで不安定な場合はTCPやWireGuardを試します(今回の測定はすべてUDPです)
- 時間帯を変える。混雑度は時間帯によって変動します
接続そのものができない場合は、原因が別のところにあります。Proton VPN が接続できない時の原因と対処法を先に確認してください。
なお今回の測定では、5台すべてで接続が成功し、通信断は発生しませんでした。速度に差はあっても、日本サーバーの安定性そのものには問題は見られませんでした。
よくある質問(FAQ)
Proton VPNの日本サーバーはどれくらいの速度が出ますか?
2026年7月25日にNURO光(VPN未接続で558.7Mbps)から測定した結果、有料の日本サーバー5台で72.8〜183.7Mbps、平均124.2Mbpsでした。サーバーによって2.5倍の差があります。
日本サーバーはどの都市にありますか?
東京と大阪の2都市です。公式サイトの表示では日本に315台(Plusサーバー)があり、別途Secure Core経由の日本サーバーが2台あります。
どの日本サーバーを選べばいいですか?
管理画面に表示される混雑度が低いものを選んでください。今回の測定では混雑度18%のサーバーが183.7Mbpsで最速、混雑度58〜66%のサーバーは72.8〜140.6Mbpsに留まりました。
無料版でも日本サーバーに接続できますか?
できます。確認時点では東京に無料版向けサーバーが2台ありました。ただし混雑度は77〜79%と高く、有料サーバーより混み合っています。
VPNをつなぐと速度はどれくらい落ちますか?
今回の環境では基準値の13〜33%まで落ちました。ただし基準の回線が558Mbpsと速いための数字で、絶対値では72〜184Mbps出ています。4K視聴やビデオ会議には十分な帯域です。
まとめ
実際に接続して測った結論をまとめます。
- 日本サーバーは東京・大阪の2都市。公式表示で315台、個別に設定を落とせるのは26件
- 有料サーバー5台の実測は72.8〜183.7Mbps(平均124.2Mbps)、遅延は14.9〜26.0ms
- 混雑度の低いサーバーが明確に速い。18%のサーバーは66%のサーバーの2.5倍の速度が出た
- 無料版でも東京の日本サーバーが2台使えるが、混雑度は77〜79%と高い
VPNを選ぶときは「速いかどうか」だけでなく、接続先を自分で選べるかも見ておくと失敗が減ります。Proton VPNは一覧に混雑度が出るので、遅いと感じたときに自分で手を打てるのが実用的でした。


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