Gmailの代替メールサービス5選【料金と暗号化を1つずつ確認した2026年版】

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Gmailをやめたい、あるいは重要なやり取りだけでも別のところに移したい。そう考えたときに問題になるのが、「代替」と紹介されているサービスの多くが、実はGmailと同じ構造を持っていることです。

この記事では、候補になる5つのサービスについて、公式ページで料金・容量・そしてどこまで暗号化されるのかを1つずつ確認しました。特にiCloudメールについては、Appleが自ら公開している暗号化の一覧表で意外な事実が確認できます。

私はProton Mailを使っていますが、5つ全部を試したわけではありません。この記事で書けるのは「公式が何と言っているか」を突き合わせた結果で、使用感まで検証したのはProtonだけです。そこは区別して読んでください。

検証条件:2026年7月26日に、Proton Mail(proton.me/mail/pricing)、Tuta(tuta.com/pricing)、StartMail(startmail.com/pricing)、Posteo(posteo.de)、Apple iCloud+(apple.com/jp/icloud)の各公式ページを実際に開き、表示されていた金額とプラン内容を記録しました。iCloudの暗号化範囲はApple公式サポート文書「iCloudのデータセキュリティの概要」の一覧表を直接確認しています。円換算は1ユーロ170円・1ドル150円と置いた目安です。

まず整理:Gmailの「何を」解決したいのか

代替を探す動機は、だいたい次の3つに分かれます。ここを決めないと、乗り換えても不満が残ります。

動機 必要な条件
①中身をサービス提供者に見られたくない サーバー側が本文を復号できない設計であること
②登録先に本当のアドレスを渡したくない 使い捨てできるエイリアスが使えること
③単にGoogleに依存したくない 暗号化より、移行のしやすさと日本語対応

ここで注意したいのが、①と③はまったく別の問題だという点です。GmailからOutlookに移せば③は解決しますが、①は何も解決しません。運営会社がGoogleからMicrosoftに変わるだけです。

この記事では主に①と②を解決できるサービスを扱います。③だけが目的なら、正直なところ移行の手間に見合わないことが多いです。

5サービスの比較表

2026年7月26日時点で、各社の公式ページに表示されていた内容です。

サービス 拠点 無料版 有料の最安 本文の暗号化 日本語
Proton Mail スイス あり(1GB) 月 ¥499 ゼロアクセス暗号化 あり
Tuta ドイツ あり(1GB) 月 €3
(約¥510)
エンドツーエンド あり
iCloud+ 米国 なし
(無料5GBは別枠)
月 ¥180 されない あり
Posteo ドイツ なし 月 €1
(約¥170)
任意で有効化 なし
StartMail オランダ なし
(7日間試用)
月 $4.99
(約¥749)
PGPベース なし

この表だけで、実は候補が絞れてしまいます。日本語で使えるのは上3つだけで、そのうちiCloudメールは本文が暗号化されません。つまり「①を日本語環境で解決する」なら、実質的にProton MailかTutaの2択です。

Proton Mail:無料で始められて、他のサービスも付いてくる

スイス拠点。私が実際に使っているサービスです。

プラン 月額(年払い) 容量 主な内容
無料 ¥0 1 GB アドレス1つ
Mail Plus ¥499(年 ¥5,988) 15 GB アドレス10個、独自ドメイン1つ、エイリアス10個
Unlimited ¥1,249(年 ¥14,988) 500 GB 上記に加えVPN・パスワード管理・ストレージ

いいところ

  • 無料で試せる。 クレジットカードなしで作れるので、合わなければやめられます
  • 日本語で使える。 画面もサポートページも日本語です
  • メール以外も付いてくる。 Unlimitedならカレンダー・VPN・ストレージ・パスワード管理が同じアカウントに入ります

ひっかかるところ

  • 無料版は1GBと少なめ。 添付ファイルが多い使い方だとすぐ埋まります
  • メール単体で見ると割高。 Mail Plus単体の年¥5,988は、Tutaより高くつきます
私の結論は「メール単体で契約する意味は薄い」です。Mail Plusが年¥5,988、全部入りのUnlimitedが年¥14,988。差額でVPNとストレージとパスワード管理が付くので、脱Googleを一式でやるならUnlimited一択だと思っています。詳しくは元が取れるか損益計算した記事にまとめました。

▶ Proton Mailを無料で作る(クレジットカード不要)

Proton Mail:無料で始められて、他のサービスも付いてくる

Tuta:容量あたりの価格が最も安い

ドイツ拠点。旧称はTutanotaです。

プラン 月額(年払い) 容量 主な内容
Free €0 1 GB カレンダー1個、ラベル3個
Revolutionary €3(約¥510) 20 GB 追加アドレス15個、独自ドメイン3つ、ラベル無制限
Legend €8(約¥1,360) 500 GB 追加アドレス30個、独自ドメイン10個

注目すべきは20GBで月€3という価格です。Proton の Mail Plus が15GBで月¥499なので、容量あたりで見るとTutaの方が有利になります。

いいところ

  • 無料版がある。 Protonと同じ1GBから始められます
  • 日本語で使える。 公式サイトが日本語表示に切り替わりました
  • 本文だけでなく件名も暗号化される設計。 Tutaが以前から強調している点です

ひっかかるところ

  • ユーロ建て。 請求額が為替で動きます
  • メール以外がほぼない。 カレンダーはありますが、VPNやストレージは付きません
  • 日本語の情報が少ない。 困ったときに調べにくいのは実務上の負担になります
「暗号化されたメールが安く欲しい。それ以外は要らない」という条件なら、Tutaは合理的な選択です。逆に言えば、Protonを選ぶ理由はメール以外の部分にあります。

Tuta:容量あたりの価格が最も安い

iCloud+:Appleの公式表を見ると、メールだけ扱いが違う

iPhoneを使っているなら真っ先に候補になります。料金も安いです。

プラン 月額
50 GB ¥180
200 GB ¥540
2 TB ¥1,800

全プランに「メールを非公開」(使い捨てアドレス)、カスタムメールドメイン、iCloudプライベートリレーが含まれます。②の「登録先に本当のアドレスを渡したくない」という目的なら、月¥180で解決します。

ただし、本文は暗号化されません

Apple公式のサポート文書「iCloudのデータセキュリティの概要」には、データ種別ごとの暗号化方式が一覧表で公開されています。そこにこう書かれていました。

データ 標準のデータ保護 高度なデータ保護
iCloudメール 転送中およびサーバ上
(キー保管:Apple)
転送中およびサーバ上
(キー保管:Apple)
連絡先・カレンダー 転送中およびサーバ上
(キー保管:Apple)
転送中およびサーバ上
(キー保管:Apple)
写真・iCloud Drive・メモ 転送中およびサーバ上
(キー保管:Apple)
エンドツーエンド
(キー保管:信頼できるデバイス)
パスワードとキーチェーン エンドツーエンド エンドツーエンド

読み取れることは明確です。「高度なデータ保護」を有効にしても、iCloudメール・連絡先・カレンダーだけはエンドツーエンドになりません。暗号化の鍵はAppleが持ったままです。

これはAppleが隠している話ではなく、公式サポートページに堂々と書いてあります。理由も説明されていて、メールは標準的なプロトコルで外部とやり取りする必要があるため、というのが実情です。GmailからiCloudメールに移すのは、①の観点ではほとんど何も変わりません

まとめると、iCloud+は②のためなら非常に安く、①のためには機能しないという位置づけです。

iCloud+:Appleの公式表を見ると、メールだけ扱いが違う

Posteo と StartMail:日本語がないぶん、条件が合う人向け

残る2つは日本語対応がありません。ただし他にない特徴があります。

Posteo(ドイツ・月€1)

  • 月1ユーロ(約¥170)で4GB。 この価格帯では他にありません
  • 登録時に個人情報を求められない。 名前も住所も不要と明記されています
  • データは任意で暗号化を有効にできる。 ボタン1つで切り替える方式です
  • 独自ドメインは使えません。 これは仕様として割り切られています
  • 再生可能エネルギー100%で運用していることを前面に出しています

StartMail(オランダ・月.99)

  • エイリアスが無制限。 使い捨てアドレスを大量に作りたいならここが強いです
  • 20GB、独自ドメイン1つ
  • 無料版はありません。 7日間の試用のみです
  • 年払いならビットコイン決済に対応しています
どちらも英語(Posteoは独・仏・西も)での利用になります。メールは毎日触るものなので、日本語がないことの負担は思ったより大きいです。よほど条件が刺さらない限り、最初の1つとしてはおすすめしません。

Outlook・Yahoo!メールは代替になるか

検索するとよく出てくる選択肢ですが、目的次第です。

目的 Outlook / Yahoo!メールで解決するか
③Googleに依存したくない 解決する
①中身を見られたくない 解決しない(運営会社が変わるだけ)
②本当のアドレスを渡したくない 限定的(エイリアス機能はあるが数に制限)

「Googleが嫌なのでMicrosoftに移す」は、動機としては十分に成立します。ただしそれをプライバシー対策と呼ぶのは無理があります。大手のメールサービスは、どこも同じ構造でメールを保管しています。

この違いを詳しく整理したものはProton MailとGmailを徹底比較に書きました。

結局どれを選ぶか

条件別に整理します。

あなたの条件 選ぶべきもの
まず無料で試したい Proton Mail か Tuta(この2つだけ無料版がある)
メール以外も脱Googleしたい Proton Mail(Unlimitedで一式そろう)
暗号化メールだけ安く欲しい Tuta(20GBで月€3)
使い捨てアドレスだけ欲しい iCloud+(月¥180・iPhoneユーザーなら即戦力)
とにかく安く・個人情報を出さず Posteo(英語)
エイリアスを無制限に使いたい StartMail(英語)

実務的な進め方としては、全部を一度に移す必要はありません。私も最初は重要なやり取りだけを移して、Gmailは受信専用として残しました。

  • まず無料アカウントを作る
  • 銀行・行政・仕事など、見られたくない相手のアドレスだけ変更する
  • Gmailは転送設定を入れて受信箱として残す
  • 問題なければ範囲を広げる

この手順はGmailからProton Mailに移行する方法で画像付きに解説しています。

▶ Proton Mailを公式サイトで見る(無料プランあり)

よくある質問(FAQ)

Gmailの代替で無料で使えるものはありますか?

この記事で扱った5つのうち、無料プランがあるのはProton MailとTutaの2つです。どちらも1GBで、クレジットカードなしで作れます。Posteo・StartMailには無料版がなく、iCloud+も有料プランです。

iCloudメールに移せばGoogleに読まれなくなりますか?

Googleからは離れられますが、暗号化の観点では状況は変わりません。Apple公式のサポート文書によると、iCloudメールは「高度なデータ保護」を有効にしても暗号化の鍵をAppleが保管し続ける扱いです。エンドツーエンドになるのは写真・iCloud Drive・メモなどで、メール・連絡先・カレンダーは対象外と明記されています。

OutlookやYahoo!メールではダメですか?

「Googleに依存したくない」という目的なら十分に成立します。ただし「メールの中身を運営会社に見られたくない」という目的には応えられません。大手のメールサービスは構造が同じで、運営会社が変わるだけになります。

Proton MailとTuta、どちらが安いですか?

メール単体で見るとTutaです。Tutaは20GBで月€3(約¥510)、Proton Mail Plusは15GBで月¥499。容量あたりではTutaが有利です。ただしProtonのUnlimited(月¥1,249)にはVPN・パスワード管理・500GBのストレージが含まれるため、メール以外も移すつもりがあるなら比較の前提が変わります。

日本語で使えるのはどれですか?

Proton Mail、Tuta、iCloud+の3つです。PosteoとStartMailは日本語に対応していません(Posteoは独・英・仏・西、StartMailは英・独)。メールは毎日使うものなので、日本語の有無は思ったより効きます。

Gmailのアドレスは捨てないといけませんか?

いいえ。むしろ最初から全部を切り替えるのはおすすめしません。重要な相手だけ新しいアドレスに変更し、Gmailは転送設定を入れた受信箱として残す方が安全です。過去のメールやサービスの登録先を洗い出すには時間がかかります。

まとめ

各社の公式ページで確認した結果をまとめます。

  • 無料で試せるのはProton MailとTutaの2つだけ。 どちらも1GBから、カード不要で始められます
  • 日本語で使えるのはProton Mail・Tuta・iCloud+の3つ。 PosteoとStartMailは英語です
  • iCloudメールは本文が暗号化されません。 Apple公式の一覧表で、「高度なデータ保護」でも鍵はAppleが保管すると明記されています
  • 容量あたりの安さはTuta。 20GBで月€3(約¥510)
  • メール以外も含めて移すならProton Mail。 Unlimitedに VPN・ストレージ・パスワード管理が入ります
  • OutlookやYahoo!メールは③の解決にしかならない。 運営会社が変わるだけです

迷ったら、まず無料で作れる2つのどちらかを試してみるのが確実です。使ってみて合わなければ、失うものは登録の手間だけです。

▶ Proton Mailを無料で始める

この記事の料金とプラン内容は2026年7月26日に各社の公式ページで確認した値です。円換算は1ユーロ170円・1ドル150円と置いた目安で、実際の請求額は為替で変わります。私が実際に契約して使っているのはProton Mailだけで、他の4つについては公式資料の確認にとどまります。使用感の評価まではしていない、という前提で読んでください。

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