Proton Unlimitedのプランを解説【料金・含まれるサービス・損しない選び方】

Proton Unlimited

Proton Unlimitedは「Proton系サービスが全部入り」のプランです。

しかし「全部入り」というだけでは、自分に必要かどうかの判断がつきません。Mail・VPN・Drive・Pass・Calendarそれぞれに何が含まれているのか、Duo・Familyとどう違うのか、そして「自分はどのプランを選ぶべきか」。

この記事では、Proton Unlimitedのプラン内容を1つひとつ整理しながら、Proton全体のプラン体系の中での位置づけと、損をしない選び方を解説します。

なお、Proton Unlimitedの損益計算(競合サービスと比べていくら得か)については別記事「Proton Unlimitedは元が取れる?」で詳しく扱っています。この記事では各サービスの詳細と、Duo・Familyを含めた選び方に絞って解説します。

Proton Unlimitedとは

Proton UnlimitedはProton AGが提供するバンドルプランで、Proton Mail・Proton VPN・Proton Drive・Proton Pass・Proton Calendarのプレミアム機能がすべて1つのサブスクリプションに含まれています。

Protonはもともとメールサービス(Proton Mail)から始まりましたが、現在はVPN・クラウドストレージ・パスワードマネージャー・カレンダーと、Googleのエコシステムに相当するサービスを一通りそろえています。Proton Unlimitedはそれら全サービスのプレミアム機能をまとめてカバーするプランです。

各サービスはすべてエンドツーエンド暗号化(E2EE)が適用されており、Proton自身もデータの内容を読めない設計になっています。スイスの厳格なプライバシー法のもとで運営されており、法的な要請があった場合でも暗号化されたデータしか提供できない構造です。

料金

支払いサイクル 月額換算 年間合計
月払い $12.99 / 月 $155.88
年払い $9.99 / 月 $119.88

年払いは月払いより約23%安くなります。

日本円換算の目安(1ドル=150円)では、年払いで約1,500円/月です。

すべてのプランに30日間の返金保証が付いています。加入後に合わなければ、30日以内にキャンセルすれば全額が返金されます。まず月払いで試してから年払いに切り替えることも可能で、残期間は日割りでクレジットされます。

Proton Unlimitedに含まれる5つのサービス

Proton Mail(プレミアム)

Proton Mailはエンドツーエンド暗号化メールサービスです。Unlimitedに含まれるプレミアム機能は以下の通りです。

ストレージはDriveと合わせて合計500GBを共有して使えます。無料プランは1GBと非常に少ないため、添付ファイルが多い方はすぐに上限に達します。

メールアドレス数は最大15個まで作成できます。サービスごとにアドレスを使い分けたい場合や、プライベートと仕事を分けたい場合に便利です。無料プランは1個のみです。

カスタムドメインは3つまで設定できます。自分のドメイン(例:yourname.com)でProton Mailを使いたい場合に利用します。

送信制限は無制限です。無料プランは1日150通の上限があります。

Proton Bridgeが使えるようになります。OutlookやApple Mailなどの一般的なメールクライアントからProton Mailにアクセスするためのツールで、有料プランが必要です。

hide-my-emailエイリアスが無制限になります(Proton Pass連携)。サービス登録時に本物のメールアドレスを隠し、使い捨てのエイリアスアドレスを使えます。

Proton VPN Plus

Proton VPN PlusはVPN単体プランと同等の機能がUnlimitedに含まれます。

サーバー数・国数は120か国以上・15,000台以上のサーバーに接続できます。無料版は5か国のみの制限付きサーバーで、速度も制限されます。

同時接続台数は最大10台です。スマホ・PC・タブレットを複数持っている方でも、すべてのデバイスを同時に接続できます。

NetShieldはDNSレベルで広告・トラッカー・マルウェアをブロックする機能です。ブラウザ拡張機能なしで、VPN接続中に自動的にブロックが機能します。

Secure Coreはスイス・アイスランドなどのプライバシー保護が強固な国のサーバーを経由してから、目的の国のサーバーに接続する高セキュリティモードです。

StealthはVPN使用を検出されにくくするプロトコルです。VPNを制限している国や企業ネットワークでも使いやすくなります。

ストリーミング対応でNetflix・Disney+・BBC iPlayerなど主要なストリーミングサービスへのアクセスが可能です。

Proton Drive Plus

Proton Drive PlusはGoogle DriveのプライバシーなしのE2EE版クラウドストレージです。

ストレージ容量はProton Mailと合わせて500GBを共有して使えます。Googleドライブの無料15GBと比べると多くみえますが、GmailやGoogleフォトと共有しないため、実質的にすべてがファイル保存に使えます。

バージョン管理でファイルの編集履歴を遡って復元できます。誤って削除・上書きしたファイルも過去のバージョンから戻せます。

ファイル共有リンクにパスワード保護・有効期限を設定できます。Google Driveのリンク共有と異なり、期限切れで自動的にアクセスを遮断できます。

デスクトップアプリ(Windows・Mac)とモバイルアプリ(iOS・Android)によるファイル自動同期が使えます。

写真の自動バックアップ(iOS・Android)が有効になります。Googleフォトに相当する機能で、端末の写真・動画をE2EEで自動バックアップします。

Proton Docs・Proton Sheetsというブラウザ上でのドキュメント・スプレッドシート編集ツールも含まれています。Googleドキュメント・スプレッドシートに相当しますが、基本的な機能に限られます。

Proton Pass Plus

Proton Pass PlusはE2EEのパスワードマネージャーです。

パスワード・パスキーの無制限保存が可能です。すべてのデバイスで同期されます。

hide-my-emailエイリアス無制限:サービスごとにランダムなメールアドレスを生成して使えます。本物のアドレスを登録することなく各種サービスを利用でき、スパムや追跡・データ漏洩リスクを低減できます。

内蔵2FA認証で、他のサービスの2要素認証コードをProton Pass内で管理・自動入力できます。別途認証アプリが不要になります。

ダークウェブモニタリングで自分のメールアドレスが流出した際にアラートが届きます。

Proton SentinelはAIと人間の専門家による高度なアカウント保護機能です。パスワードが漏洩した場合でもアカウントへの不正アクセスをブロックします。

保管庫の無制限作成・共有ができます。仕事・プライベート・家族など用途別に整理したり、他のProton Passユーザーと保管庫を共有したりできます。

Proton Calendar Plus

Proton CalendarはE2EE設計のカレンダーです。予定のタイトル・場所・詳細などすべてが暗号化されており、Proton自身も内容を見ることができません。

最大25個のカレンダーを作成でき、プライベート・仕事・家族など用途別に色分けして管理できます。

カレンダーの共有が使えます。特定のユーザーと予定を共有したり、外部向けに閲覧専用リンクを発行したりできます。

外部カレンダーの購読では、GoogleカレンダーなどのURLを登録してProton Calendarで確認できます。

全プランの比較表

Proton全体のプランラインナップと、Unlimitedの位置づけを整理します。

プラン 月額(年払い) 対象 ストレージ 主な内容
Proton Free 無料 1人 最大6GB 全サービスの基本機能
Proton Mail Plus $3.99 1人 15GB メールのプレミアム機能のみ
Proton VPN Plus $4.99 1人 VPNのプレミアム機能のみ
Pass Plus $1.99 1人 パスワードマネージャーのみ
Drive Plus $3.99 1人 200GB クラウドストレージのみ
Proton Unlimited $9.99 1人 500GB 全サービスのプレミアム機能
Proton Duo $14.99 2人 2TB(2人分) Unlimited機能を2人で利用
Proton Family $29.99 最大6人 3TB(6人分) Unlimited機能を最大6人で利用

Mail PlusとVPN Plusを両方契約すると$3.99+$4.99=$8.98/月になります。Unlimitedは$9.99/月で、約$1の差でDrive・Pass・Calendarのプレミアム機能も追加されます。2サービス以上を使う予定がある場合、Unlimitedの方がコスパに優れています。

【月額の比較】

【年払いの比較】

「損しない選び方」:状況別に選ぶべきプラン

1人で使う場合

Proton Unlimitedは1人で複数のProtonサービスを使いたい場合に最も合理的な選択肢です。

メールだけ使いたいならProton Mail Plus($3.99/月)の方が安いです。VPNだけならProton VPN Plus($4.99/月)が適切です。パスワードマネージャーだけならPass Plus($1.99/月)で十分です。

しかし、これらのうち2サービス以上を使う予定があるなら、Unlimitedを選んだ方が月額ベースで安くなります。「メール+VPN」の組み合わせだけでも、個別契約の合計($8.98)とUnlimited($9.99)の差は約$1しかありません。その差額でDrive・Pass・Calendarのプレミアム機能がすべて付いてきます。

2人で使う場合

パートナーや家族の1人と一緒に使うなら、Proton Duoの検討をおすすめします。

Proton Duoは$14.99/月(年払い)で、2人それぞれにUnlimited相当の機能が付きます。2人分のUnlimitedを個別に契約すると$9.99×2=$19.98/月になるところ、Duoなら$14.99で済みます。年間で約$60の節約になります。

ストレージはUnlimitedの500GB×2=1,000GB分ではなく、2人で合計2TBを共有して使う形になります。さらに毎年15GBのボーナスストレージが追加されます。カスタムメールドメインを2人で共有したり、カレンダーや保管庫を共有したりすることも可能です。

Duoで重要な点は、アカウントはそれぞれ独立しており、データは共有されないことです。何を共有するかは各自が選択できます。請求をまとめることで節約できる仕組みです。

家族で使う場合

3人以上で使うならProton Familyが最もコスパに優れます。

Proton Familyは$29.99/月(年払い)で、最大6人がUnlimited相当の機能を利用できます。3人で使う場合は1人あたり約$10/月、6人で使う場合は1人あたり約$5/月になります。6人分のUnlimitedを個別に契約すると$9.99×6=$59.94/月になるため、Familyなら半額以下です。

ストレージは3TBで、6人で共有します。Family管理者が各メンバーへのストレージ割り当てを管理できます。

Proton Familyは6人分のアカウントを管理できますが、各メンバーのデータはそれぞれ独立したアカウントで管理されます。

特定のサービスだけ使いたい場合

使いたいサービスが1つだけに限られる場合は、単体プランの方が安い場合があります。

メールだけ使いたい場合はProton Mail Plus($3.99/月)を選んでください。VPNだけが目的ならProton VPN Plus($4.99/月)の方がUnlimitedの半額以下です。パスワードマネージャーだけ使いたいならPass Plus($1.99/月)で十分です。クラウドストレージだけ増やしたいならDrive Plus($3.99/月・200GB)を選んでください。

ただし「今は1つだけだけど、将来的に他のサービスも使うかもしれない」と思っている場合は、最初からUnlimitedを選んだ方が後から個別に追加するより安くなります。

Proton Unlimitedを選ぶ前に確認すべきこと

Proton Unlimitedが自分に向いているかどうか、事前に確認しておくべき点があります。

Googleのツールへの依存度を確認する。仕事でGoogleドキュメント・スプレッドシートを多用している場合、ProtonのDocsやSheetsは基本機能のみで完全な代替にはなりません。他のメンバーがGoogleを使い続けている環境では、Googleのエコシステムから完全に離れることは現実的に難しい場面があります。

ストリーミングの用途を確認する。Proton VPNは多くのストリーミングサービスに対応していますが、特定のサービスで動作しない場合もあります。よく使うサービスが対応しているかを事前に確認してください。詳細はProton公式サイトのVPNページで確認できます。

まず無料プランで試す。Proton Freeは主要サービスの基本機能を無料で使えます。有料プランへの移行を検討する前に、まず無料プランで各サービスの使い勝手を確認することをおすすめします。ストレージは制限(最大6GB)があるものの、インターフェースや使い勝手は有料版と同じです。

セールを活用する。Protonは年に数回(主にブラックフライデーと夏)に大幅な割引セールを実施します。セール時にはUnlimitedが通常の半額以下になることもあります。急ぎでなければセール時の加入を検討してみてください。

申し込みと注意点

Proton Unlimitedへの加入手順は以下の通りです。

  1. proton.meにアクセスし、無料アカウントを作成します(メールアドレス・個人情報の入力不要)
  2. ログイン後、右上の「アップグレード」または設定画面からプラン選択に進みます
  3. 「Proton Unlimited」を選び、支払いサイクル(月払い・年払い・2年払い)を選択します
  4. 支払い方法を選択します(クレジットカード・PayPal・Bitcoin・現金・銀行振込)

既存のProton Freeアカウントをお持ちの場合はアカウントページからアップグレードできます。

注意点として、iOSのApp StoreやGoogle Play経由で購入すると、各ストアの手数料が上乗せされて割高になる場合があります。Proton公式サイト(proton.me)から直接加入するのが最もお得です。

プランのダウングレード時は、選択したプランの制限に合わせてデータを削除する必要があります。メールアドレス数・ストレージ使用量などを事前に確認しておきましょう。

まとめ

Proton Unlimitedは、Protonのサービスを複数まとめて使いたい1人のユーザーに最も適したプランです。Mail・VPN・Drive・Pass・Calendarのプレミアム機能が$9.99/月(年払い)にすべて含まれます。

状況別の選び方をまとめると、以下の通りです。

1人で2サービス以上使いたい場合はProton Unlimitedが合理的な選択です。2人で使う場合はProton Duo($14.99/月)を選ぶと年間約$60の節約になります。3〜6人で使う場合はProton Family($29.99/月)が最もコスパに優れます。特定のサービス1つだけ使いたい場合は各単体プランの方が安くなります。

まずは無料プランで試し、追加機能が必要になったタイミングで月払いからスタートするのが最もリスクの少ない進め方です。その後、継続して使うことが確定したら年払いに切り替えると、長期的なコストを抑えられます。

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