1Password と Proton Pass を比較【無料プランの有無と、2年目の料金で決まります】

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1Passwordは、パスワードマネージャーの中でも評価の高い有料サービスです。Proton Passと比べるとどうなのか、両社の公式ページを確認しました。

結論から書くと、判断を分けるのは「無料プランがあるか」と「2年目にいくら払うか」の2点です。

そのうえで、1Passwordには他社にない本物の強みが1つあります。セキュリティの構造そのものが違います。

先に注意点を書きます。1Passwordの料金ページに大きく出ている月額は、新規ユーザー限定・初年度のみの割引価格でした。2年目から金額が変わります。

検証条件:2026年7月26日に、1Password公式の日本語料金ページ(1password.com/jp/pricing)とセキュリティのページ、およびProton公式のProton Pass料金ページを実際に開いて記載内容を確認しました。円換算は1ドル150円と置いた目安です。なお私が契約して使っているのはProton Passのみで、1Passwordのアカウントは作成していません。

最大の違い:1Passwordに無料プランはない

料金ページを1行ずつ確認しましたが、1Passwordには無料プランが存在しません。すべてのプランに付いているのは「14日間無料でお試しください」というトライアルだけです。

1Password Proton Pass
無料プラン なし(14日間の試用のみ) あり
無料でできること ― 無制限のログイン保存、無制限の端末、パスキー、エイリアス10個

これは価格以前の問題です。「まず無料で試して、合えば課金する」という進め方が、1Passwordではできません。

14日間の試用はありますが、パスワードマネージャーは全部のパスワードを移し終えて初めて価値が分かる種類の道具です。移行に数日かけて、試用期間が終わってから「やっぱり合わない」となると、そこそこの手戻りになります。

料金:表示価格は初年度限定でした

料金ページの下部に、次の注記がありました。

「* 新規1Passwordユーザー限定の期間限定割引。年払いプランの初年度のみ適用。」
― 1Password公式の日本語料金ページより

つまり大きく出ている金額は初年度の価格で、2年目からは通常価格になります。

プラン 初年度 2年目以降
Individual 月 $2.99
(年 $35.88)
月 $3.99
(年 $47.88)
Families(最大6人) 月 $4.49
(年 $53.88)
月 $5.99
(年 $71.88)

Proton Passと並べる

2年目以降の価格で比べます。1ドル150円換算です。

1Password(2年目〜) Proton Pass
個人・年額 $47.88
(約 ¥7,182)
¥4,488
家族6人・年額 $71.88
(約 ¥10,782)
¥7,488
無料プラン なし あり

個人で年2,700円ほど、家族で年3,300円ほどProton Passのほうが安い計算になります。

1Passwordは米ドル建てなので、円での請求額は為替でも動きます。「初年度の割引価格」と「円建て換算」の両方を見ないと、実際の負担が分かりません。NordVPNのときも同じ構造でしたが、初年度だけ安い表示は業界的によくある売り方です。

料金:表示価格は初年度限定でした

1Passwordの本物の強み:鍵が2つある

料金では負けていますが、セキュリティの構造では1Passwordに明確な独自性があります。

公式のセキュリティページに、こう書かれていました。

「独自のデュアルキー暗号化。アカウントは、(当社では決して保存されず、あなただけが知っている)パスワードと128ビットで暗号化された秘密鍵という2つの強力な保護層で保護されます。」
― 1Password公式「セキュリティの原則と特徴」より

これが意味すること

1Password Proton Pass / Bitwarden
復号に必要なもの マスターパスワード+Secret Key マスターパスワード
パスワードが漏れたら Secret Keyがなければ開けない 危険
新しい端末での設定 Secret Keyの入力が必要(やや手間) パスワードのみ

マスターパスワードが漏れても、Secret Keyがなければ保管庫は開きません。これは他社にない層です。

裏返すとSecret Keyを失うと復旧できませんし、新しい端末を追加するたびに入力の手間が増えます。安全性と手軽さのトレードオフを、1Passwordは安全側に振っている、と理解するのが正確です。

ここは正直に評価すべき点だと思っています。「マスターパスワード1つで全部が開く」という構造は、パスワードマネージャー共通の弱点です。1Passwordはそこに手を打っています。

そのほかの強み

  • 開発者向け機能が充実。 SSH鍵の署名、Gitコミットの署名、CLI、SDKに対応しています
  • 対応プラットフォームが広い。 macOS・iOS・watchOS・Windows・Android・Linux
  • ブラウザ拡張が5種類。 Chrome・Safari・Edge・Firefox・Brave

Proton Passの強み

こちらも整理します。

項目 Proton Pass 1Password
無料プラン あり なし
メールエイリアス 10個が内蔵(無料) 内蔵なし
ソースコード 公開(GPLv3) 非公開
料金(2年目以降) 安い ―
他サービスとの統合 Mail・VPN・Drive と同じアカウント ―
二重鍵(Secret Key相当) なし あり
開発者向け機能 限定的 充実

エイリアスの差は実務で効く

Proton Passは使い捨てメールアドレスが最初から組み込まれていて、無料で10個作れます。サービスに登録するとき、本当のアドレスを渡さずに済みます。

1Passwordにはこの機能が内蔵されていません。ユーザー名の生成はできますが、実際に受信できるエイリアスを発行する機能ではありません。

パスワードを強くしても、メールアドレスを全サービスに配って回っている限り、名寄せは防げません。漏洩したときにどのサービスが原因かも分かりません。エイリアスはそこを解決します。

エイリアスの詳しい使い分けはProton Mailのエイリアスは5種類あるにまとめました。

▶ Proton Passを無料で試す(クレジットカード不要)

どちらを選ぶべきか

条件別に整理します。

あなたの条件 選ぶべきもの
まず無料で試したい Proton Pass(1Passwordに無料プランなし)
使い捨てメールアドレスも欲しい Proton Pass
長く使う前提で安く抑えたい Proton Pass(2年目以降で差が出る)
メール・VPNもまとめて移したい Proton
マスターパスワード漏洩に備えたい 1Password(Secret Key)
SSH鍵やGit署名も管理したい 1Password
Apple Watchでも使いたい 1Password

私の見立て

一般的な用途なら、無料で始められるProton Passから試すのが合理的です。合わなければ失うものは登録の手間だけで、1Passwordのように試用期限に追われることもありません。

一方で開発者や、二重鍵の安心を優先する人にとって、1Passwordの価格差は正当だと思います。SSH鍵の署名やGitコミットの署名をパスワードマネージャーで完結できるのは、他にあまりない機能です。

「どちらが優れているか」ではなく「何に払うか」の問題です。1Passwordが高いのは、機能と安全層に対する対価としては筋が通っています。ただ多くの人はそこまで必要としない、というだけです。

Bitwardenを含めた3択で迷っている場合はパスワード管理アプリのおすすめ、Bitwardenとの1対1比較はProton Pass と Bitwarden を比較をどうぞ。

よくある質問(FAQ)

1Passwordに無料プランはありますか?

ありません。公式の料金ページを確認しましたが、すべてのプランに付いているのは14日間の無料トライアルだけです。無料で使い続けたい場合は、無料プランのあるProton PassやBitwardenが選択肢になります。

1Passwordの料金はいくらですか?

Individualが初年度は月$2.99(年$35.88)、2年目以降は月$3.99(年$47.88)です。Familiesは初年度が月$4.49(年$53.88)、2年目以降は月$5.99(年$71.88)で最大6人まで使えます。表示されている安い金額は新規ユーザー限定・初年度のみの割引価格である点に注意してください。

Proton Passと比べてどちらが安いですか?

2年目以降で比べるとProton Passです。1ドル150円換算で、個人は1Passwordが年約¥7,182に対しProton Passが¥4,488、家族6人は1Passwordが年約¥10,782に対しProton Passが¥7,488でした。加えてProton Passには無料プランがあります。

1PasswordのSecret Keyとは何ですか?

マスターパスワードとは別に必要になる、128ビットで暗号化された秘密鍵です。1Passwordは「デュアルキー暗号化」と呼んでいます。マスターパスワードが漏れてもSecret Keyがなければ保管庫は開かないため、他社にない保護層になっています。ただし失うと復旧できず、新しい端末を追加するたびに入力の手間が増えます。

1Passwordはオープンソースですか?

いいえ、ソースコードは公開されていません。公式は「オープンな設計」として独立した専門家による評価を受けていると説明していますが、コードそのものは非公開です。Proton PassはGPLv3、BitwardenはAGPL-3.0で公開されています。

1Passwordにメールエイリアス機能はありますか?

内蔵されていません。ユーザー名の生成機能はありますが、実際に受信できる使い捨てアドレスを発行する機能ではありません。Proton Passは無料プランでも10個のエイリアスを内蔵しており、追加のアカウントなしで使えます。

まとめ

公式ページを確認した結果をまとめます。

  • 1Passwordに無料プランはありません。 14日間の試用のみです。ここが最大の分かれ目です
  • 表示価格は初年度限定の割引でした。 2年目からIndividualは年$47.88、Familiesは年$71.88になります
  • 2年目以降はProton Passのほうが安い。 個人で年2,700円ほどの差です
  • Secret Keyによる二重鍵は1Passwordの本物の強み。 マスターパスワードが漏れても開きません
  • 開発者向け機能は1Passwordが充実。 SSH鍵署名、Gitコミット署名、CLIに対応しています
  • エイリアスとオープンソースはProton Pass。 無料で10個のエイリアスが使えます

一般的な用途なら、無料で始められるProton Passから試すのが合理的です。試用期限に追われることもありません。開発者の方や、マスターパスワード漏洩そのものに備えたい方には、1Passwordの価格差は正当だと思います。

▶ Proton Passの無料アカウントを作る

この記事は2026年7月26日に1Password公式の日本語料金ページ・セキュリティページと、Proton公式の料金ページを確認して書いています。私が契約して使っているのはProton Passのみで、1Passwordのアカウントは作成していません。使用感まで比較したものではない点をご理解ください。円換算は1ドル150円と置いた目安です。

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