クラウドストレージを選ぶとき、多くの人がまず候補に挙げるのはGoogle Driveではないでしょうか。無料で15GBが使えて、GmailやGoogleフォトとも連携でき、便利さという点では申し分ありません。
ただ、Google Driveに保存したファイルは、Googleがアクセスできる状態にあります。広告のパーソナライズや機械学習のトレーニングデータとして、あなたのデータが使われる可能性は否定できません。
この記事では、プライバシー重視の代替サービスとして注目されているProton Driveの料金・容量プランを整理した上で、Google Driveと何が違うのかを比較します。
Proton Driveとは
Proton Driveは、スイスのProton AG が提供するクラウドストレージサービスです。Proton MailやProton VPNと同じProtonエコシステムの一部として提供されており、1億人以上のユーザーに利用されています。
最大の特徴は、エンドツーエンド暗号化(E2EE)をすべてのプランで標準搭載している点です。ファイルはアップロード前にデバイス上で暗号化されるため、Proton自身でさえ保存されたファイルの中身を閲覧することができません。
サーバーはスイス、ドイツ、ノルウェーに設置されており、スイスの強力なプライバシー法のもとで運営されています。
Proton Driveのプラン一覧
Proton Driveには、個人向けに以下のプランが用意されています。
| プラン | ストレージ | 月額(年払い) | 対象 |
|---|---|---|---|
| Proton Free | 最大5GB | 無料 | 個人(試用・ライトユース) |
| Drive Plus | 200GB | $4.99 | ストレージ単体が目的の個人 |
| Proton Unlimited | 500GB | $12.99 | 複数Protonサービスを使う個人 |
| Proton Duo | 2TB | $14.99 | 2人で使うカップル・夫婦 |
| Proton Family | 3TB | $29.99 | 最大6人の家族 |
※ 月払いの場合は料金が異なります。詳細は公式サイトにてご確認ください。
※ 1ドル=150円換算の参考価格:Drive Plusは約750円/月、Unlimited は約1,500円/月(年払い時)。
Proton Drive 無料版の使い方はこちらをチェック👇
Proton Drive 無料版(5GB)の使い方【スマホアプリでのファイル同期・共有手順】
各プランの詳細
Proton Free

Proton Freeは、無料で使えるProtonアカウントの基本プランです。Proton Drive以外にも、Proton Mail・Proton VPN・Proton Calendarの基本機能が含まれています。
ストレージは最大5GBで、Proton MailとProton Driveで共有して使います。無料でありながらエンドツーエンド暗号化が適用されているため、セキュリティの面では有料サービスと同水準です。
注意点ですが、ストレージは初期状態で2GB付与され、特定のステップ(アプリ導入など)を完了することで最大5GBまで無料で増量できます。
まずProton Driveを試してみたい方や、軽めのファイル管理が目的の方には十分な選択肢です。
Drive Plus

Drive Plusは、Proton Driveのストレージ単体を強化したい個人向けのプランです。ストレージが200GBに拡張され、バージョン履歴(ファイルの過去バージョンへの復元)も利用可能になります。
Proton MailやProton VPNのプレミアム機能は含まれていないため、「クラウドストレージだけが目的」という場合に向いています。
月額$4.99(年払い)は、Google OneのAndroidアプリ経由よりも高く見えることがありますが、エンドツーエンド暗号化を標準搭載した200GBのストレージとしてはコストパフォーマンスの高い水準です。
Proton Unlimited

Proton Unlimitedは、Protonのすべてのサービスのプレミアムプランをひとまとめにした、最も人気の高いプランです。
ストレージは500GBで、Proton Mail・Proton VPN・Proton Pass・Proton Calendarのプレミアム機能がすべて含まれます。
Proton DriveだけでなくProton Mailも使っている、あるいはこれから複数のProtonサービスを使いたいと考えている方には、単体プランを複数契約するよりも合理的な選択肢です。
主な内容は以下の通りです。
- ストレージ:500GB(Mail・Drive共有)
- メールアドレス:最大15個
- カスタムメールドメイン:3つまで
- VPN:120か国以上・15,000台以上のサーバー、同時接続10台
- パスワードマネージャー(Proton Pass):無制限
- ファイルのバージョン履歴
Proton Duo

Proton Duoは、2人でProtonを利用するカップルや夫婦向けのプランです。Proton Unlimitedの機能が2アカウント分含まれており、ストレージは合計2TB(2人で共有)です。
1人あたりのコストで計算すると、Proton Unlimitedを2つ別々に契約するよりも安くなります。
Proton Family

Proton Familyは、最大6人まで利用できる家族向けプランです。ストレージは合計3TBで、参加する全メンバーがProton Unlimitedと同等の機能を使えます。
子どもを含む家族全員でGoogleエコシステムから離れたい場合に向いています。
Google DriveとProton Driveの比較
| 項目 | Google Drive | Proton Drive |
|---|---|---|
| 無料容量 | 15GB | 5GB(最大) |
| 有料プラン(最小) | 100GB・約290円/月(Google One) | 200GB・約750円/月(Drive Plus・年払い) |
| 暗号化方式 | サーバーサイド暗号化(Googleがアクセス可能) | エンドツーエンド暗号化(Protonもアクセス不可) |
| データ利用 | 広告最適化・AI学習に使われる可能性あり | 利用しない(ゼロナレッジ設計) |
| 運営拠点 | アメリカ(米国法に準拠) | スイス(スイスプライバシー法に準拠) |
| オフィス機能 | Googleドキュメント・スプレッドシート等 | Proton Docs・Proton Sheets(基本機能) |
| 共同編集 | 高度な共同編集に対応 | 基本的な共同編集に対応 |
| モバイルアプリ | iOS・Android対応 | iOS・Android対応 |
| デスクトップ同期 | Windows・Mac対応 | Windows・Mac対応 |
無料容量はGoogle Driveの15GBに対し、Proton Driveは最大5GBと少なめです。ただし、Google Driveの15GBはGmail・Googleフォトと共有されているため、メールや写真をよく使う方は実質的に空きが少なくなることがあります。
料金面では、Google Oneの100GBプランが月額約290円と手頃です。コストだけを比較した場合はGoogle Driveの方が安い水準です。
Proton DriveとGoogle Driveの根本的な違い:暗号化
価格や容量以上に重要な違いが、暗号化の方式です。
Google Driveはサーバーサイド暗号化を採用しています。これは、Google自身がファイルにアクセスできる状態を意味します。Google利用規約では、サービス改善やAIトレーニングへのデータ活用が含まれているため、自分がアップロードしたファイルの内容がGoogleに参照される可能性を完全には排除できません。
一方、Proton Driveはエンドツーエンド暗号化(E2EE)を採用しています。ファイルはデバイス上で暗号化されてからアップロードされるため、Proton自身もファイルの内容を閲覧できません。ファイル名・サイズ・更新日時といったメタデータも暗号化の対象です。
この「ゼロナレッジ設計」こそが、Proton Driveを選ぶ最大の理由です。財務書類・契約書・個人写真など、誰にも見られたくないデータを保管するなら、Proton Driveの方が適切です。
どのプランを選べばいいか
以下を参考に選択してください。
Proton Freeが向いている人
- まずProton Driveを試してみたい
- 保存するファイルが少量でストレージ5GBで足りる
- コストをかけずにプライバシー保護を始めたい
Drive Plusが向いている人
- クラウドストレージだけを目的にProtonを使いたい
- Proton MailやProton VPNは必要ない
- 200GBのプライベートストレージが欲しい
Proton Unlimitedが向いている人
- Proton MailやProton VPNも一緒に使いたい
- Googleのエコシステム全体から離れることを検討している
- 個別に有料プランを複数契約するよりコストをまとめたい
Proton Duo・Proton Familyが向いている人
- パートナーや家族と一緒にProtonを使いたい
- 2TB・3TBの大容量が必要
まとめ
Proton DriveとGoogle Driveの最大の違いは、エンドツーエンド暗号化の有無です。Google Driveは使いやすさとコストで優れており、プライバシーをあまり重視しない用途では引き続き有力な選択肢です。
一方、財務書類・個人的な写真・機密性の高いファイルを保管したい場合は、Proton Driveの方が安心して使えます。Proton自身もデータの中身を閲覧できない設計は、クラウドストレージとして高い水準のプライバシー保護です。
まずは無料プランで試し、使い勝手を確認してから有料プランへの移行を検討するのが現実的な進め方です。Proton MailやProton VPNも同時に使い始める予定であれば、最初からProton Unlimitedを年払いで選ぶのが最もコスト効率の高い選択になります。
料金や仕様は変更になる場合があるため、最新情報は公式サイト(proton.me)でご確認ください。


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